鹿島槍ヶ岳/東尾根

日程
2001年4月14日(土)〜15日(日)
メンバー
(クライミング上だクラブ)尾崎、川崎、二上
記録
(クライミング上だクラブ)尾崎
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


尾崎徹@クライミング上だクラブ 野田憬稜高会です。

昨年5月の連休には第2岩峰前の大渋滞で敗退に終わった鹿島槍ヶ岳
東尾根、ACMLに有持さんの記録が出されていたので5月を待たずに
もう一度という事で14−15日で行ってきました。

メンバー 川崎(59)、二上(53)、尾崎(51)の3名。

13日21:20柏出発-22:45本庄IC-1:15更埴IC-2:45大谷原。

橋の周囲には6−7台の駐車、星空と月明かりで稜線もくっきりの天候。
周囲の喧騒で目覚めが5:00過ぎ、慌てて装備を整え先行3Pの後に
5:40出発する。
快晴、林道から尾根に取り付き、尾根上程度からの積雪で一ノ沢の頭
8:15、テン場跡もあるがあまりに近すぎ、核心からは遠すぎる。
途中1Pを後にしたが二ノ沢の頭手前にもう1P確認する。
アイゼンを装着、日に照らされて暑いが、雪は未だ締まっている。
昨年に比べ20日も早い為、尾根上の雪も安定していて、大きな踏み抜き
もなく、9:20二ノ沢の頭大休止15分。
10:00に近づき、第一岩峰手前の急傾斜の雪壁、いやなトラバースを
する頃にはグズグズの腐り雪となり、稜線越えの強風とともに騙し、騙し
の登攀となる。
11:20第一岩峰前渋滞は無し、ルートに雪は付いているが岩も所々出て
雪が腐って前回より悪い。
上部の雪壁での確保が効きそうもないので、ザイルは出さずにいっきに
リッジ上までダブルアックスで行く。
バランスを取るだけのピックうちで、時々の雪煙を舞わせる強風に壁にへ
ばり付き、前回ここを下降した事を思い出しながらリッジの最上部を目指
す。
今日は絶対降りたくない、降りれないコンディションに下を見ると川崎さん、
二上さんも風に耐えながら上がってくる、リッジ上 12:00。
前回は荒沢側に切れ落ちているリッジを上まで上がらず少し下をトラバー
ス気味に第二岩峰取り付きに向かったが、今回先行パーテイーに感謝、
リッジ上までトレースがついている、この雪と風ではトラバースは絶対キツ
イ。
前回の時検討した第二岩峰の回り込みも、全容が見えている今ではその
困難さが良く分かる。
大きく左に下降しながら回り込んで、正しく上りのルートに入るのは晴れで
見通しの良い今回でも我々の技量では難しい、あのようなガスの中ではや
はり無理でした。
12:30岩峰前、一手のみの核心で、その上残置のお助けシュリンゲが
多数ある。もらったで、ほっと一息大休止。
チムニーのチョクストーンに手を掛けて片膝を上げてしまえば後は階段状
で 13:00尾崎が岩峰上、川崎さん、二上さんと上がって13:25。
そうは言っても、3人で準備から装備を片付けるまで40分程度かかったの
で渋滞したら大変だ。後続が2名やって来た。
荒沢の頭を過ぎると、強風の中でテン場探しである北峰14:20。
しばしば耐風姿勢をとらされる中での寒さに迷いは許されないが、やはり
迷う 「もっと良い場所がこの先に・・・・」。
南峰直下の傾斜地に幕営、潅木の根に支持をとりアッズ・バイルを埋め込
み、荷と体を放り込んでテントの重しとする15:00。
富山側がガスに包まれ、巻き上がる雪がフライを叩く。
脇の雪庇までの距離から、一度飛ばされるとテントごとの袋詰め・・・。
手の上でのコンロは心地良く燃え、冷えて疲れた体を眠気に誘う。
雪は入り口に自然と溜まるので外に出る必要はない、マーボー春雨雑炊
、熱いコーヒー、明日の水作りと白ガスのフル作業が続く。
シュラフに包まれても、風の押し出しの強さにびくつき、度々の目覚めで
体をふんばる事になる。
15日 5:00目覚め、風が多少収まっている。「皆んな起きてる・・・う」
通気口から眺めると富山側は快晴最高の天気で、気分はぐっと明るくなる。
ラーメンとコーヒーの回し飲みも美味い。
7:00出発、7:15南峰 9:00冷池山荘と風は強いが快適な稜線歩き、
遠く第二岩峰上、荒沢の頭付近に数パーテイーが行動しているのが良く
見え、稜線からの雪煙と強風がその行動をしばしば停滞させている。
9:30赤岩尾根分岐に入り、腐った雪の尾根歩きに途中から西沢に下り
尻セードを交えて11:15出合、林道歩きで12:00大谷原着。
尾崎徹

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