丸山東壁緑ルート大ハング直下、ピン抜け→転落→捻挫→敗退→足痛→早期回復希望

日程
2000年12月2日(土)〜3日(日)
メンバー
(JECC)廣川健太郎、(風来坊)大野
記録
(JECC)廣川健太郎
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


廣川@JECCです。

  12月2日(土)〜3日(日)相方 大野雅久(風来坊)

  丸山東壁緑ルートに行ってきましたが、詳細は以下の通り。

  2日(土)
  そもそも出発が遅くなったところ、日向山ゲートの門番の人に、
  @歩行者はは入れない、
  A雪除けシェードの工事区間、夜はシャッターを閉めるから
    明日の夜帰ってきても通れない、とか
  訳の分らないことをいわれ、延々と時間ロス。
  何しろ、昨日から番をしているとのことで、事情が分らず
  ともかく行き当たりばったりのことを言う・・。

  私は明星にでも転進したい気分でしたが、どうせ中央バンド
  までだから・・・、と、門番の人を無視してゲート9時過ぎ出発。

  幸いにも途中でマイクロバスに拾われ扇沢まで。
  扇沢〜黒四間は初めて歩いたけど、新鮮?、なかなか良かった。

  冬期出口で身繕い。11時過ぎ、積雪15センチ程度なので
  登山靴、スパッツをつけて出発。
  でも冬山じゃないなって感じ。

  丸山東壁取付き13時過ぎ。他にはだーれも居ない。

  濡れているところ、ちょろって雪、氷が着いているところもあ
  るが状態は良い。

  1P目大野氏で以下ツルベ。着膨れの上、ヴィバーク宴会用の
  食料、酒、コンロも一人ずつ、体があがらないが、冬壁トレー
  ニングにはなるなあという感じ(アイゼントレではなく、着膨れ
  トレ、アブミトレ)。
  廣川は、どうせ人工の部分でアイゼンはつけないだろうと、
  振分け式のテープアブミを持参したところ、登山靴をねじ込む
  のに一苦労。大失敗であった。
  全体にぺーすがあがらず、4P目で日暮れ、ヘッドランプ。
  5P目A!、A0で右上するところがピンが分りづらく時間が
  かかる。6P目、スラブをちょこっと登って草付。
  ホテル丸山は水が少しポタポタ落ちてきたが、全体には快適。
  酒、食料も大分残るほどで充実じた晩餐でした。

  3日(日)
  上部は草付き帯までなら短いので暖かくなってからと、7時半に
  大野氏から取付く。
  大ハング写真をとるため、手前で切り、廣川に交代。
  この先でアクシデンオ。
  ボルト、ピトン、更に左トラバースのボルト2本、ピトン、すぐ
  上にはハング直下に纏めた支点が・・。
  その手前、古い年期の入ったアングルに乗ったところすっぽ抜け、
  斜めに3mランナウトしていての6mにロープがでてしまい、
  10mほど墜落。ビレーしている大野氏よりも3m位したまで落ち
  てしまい、ビレー点まで登り返すが、
  途中の岩の段に左足首が激突、激痛のため、しばしお休み。
  でも幸いに折れて居る感じではない。

  反省点としては、ロープが屈曲しそうだったので2本ランナーを
  取らずの3本目が抜けたのだが、2本目でランナーを取っておくか、
  デージーでアブミと体を連結しておけば・・・。

  大ハングはアブミの2段目程度で届く、登ろうと思えば登れるが、
  内蔵助出合いまでの下り、黒四までの登り、そこから10数キロの 
  下り、足がどの程度効くか、先が読めず、午後は天候も崩れる予報
  だったので、残念ではあったが、敗退することに。  

  結局、黒四まではまあまあだったが、トンネルの歩きというよりも
  舗装道にでてから、どんどん痛くなり=腫れがでて、扇沢からの
  下りは痛さを来られての難行苦行。
  扇沢では雪がちらついていたが、日向山近くでは雨、降りも段々と
  激しく・・・。
  大ハング+2P、登ることはできただろうが、後の足のダメージや
  行程を考えると、敗退して正解だったのだろう。

  薬師の湯そばの大野氏の山荘で足首を見ると、クルブシがぷっくり
  膨れ、内側も腫れている。
  今日現在では、平らなところは痛い足を引き摺りビッコで歩けるが
  階段を降りるのが大変。痛くて普通には歩けない。 
  足首は全体にぷっくり腫れてます(全体としては昨日よりも)。


  PS
    今回の場合、壁から内蔵助平への下り、黒四までは足首は痛むも
    のの、特定の角度で気になる程度でしたが、
    車道10数キロで決定的に悪くなりました。
    これを歩く、歩かないでやっぱり後の治りとか違うんでしょうね??。

    たとえば、この10数キロ、怪我をしたからと救急車でも呼ぶか
    なにかすれば足のダメージは軽くてすんだのでしょうが。痛いけ
    ど歩けない訳ではないし、折れてるかもと連絡をすれば病院に連れて
    いかれることになるだろうし。
 
    10年ほど前、一の倉尾根の人工部分でピンが抜け、その時は直下に
    ランナーを取っていたにも関わらず、相方が居眠りしてたため、2〜3m
    で止まるはずのところを10m以上落ちてしまい、骨折と捻挫で両足を
    やられた時よりは、はるかにマシ。軽症といって良い程度でしたが、怪我
    の程度もちょっとしたことで大きく変わるんでしょうね。
    前厄の年末、不幸中の幸いと、良いほうにとることにします。

                                                       以上

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