大タテガビン/雲峰、一部間違えて岳人ルート

日程
2000年10月7日(土)〜9(月)
メンバー
(京都左京労山)野村勝美、(京都府大)中西
記録
(京都左京労山)野村勝美
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


野村@左京です、こんにちは。

  久々の投稿です。
  この連休にガビンに行ってきました。7月に取り付いて
  敗退した雲峰ルートに向かい、何とか上まで抜られた概要です。
  今回初めて他パーティー(多分鵬翔ルート)に出会い、
  ちょっと驚きました。

メンバー:野村、中西(京都府大)
 10/7 晴 朝いちのトローリーで入山。
 アプローチ、イントロウォールを順調にこなし、昼前に登攀開始
 (トップは4Pを除き、すべて野村)
 1P、露草ルート1P目を経由して桧のテラスまで、40m。

 2p、右に5mトラバースして、被り気味の岩溝をカム、残置ピン、アングル
 残置ボルトの人工からワンポイント悪いフリーで途中のスタンスにてビレー、
 20m。荷上げでフォローはユマール。前回はここで落石を起こし、ロープ切断。

 3P、残置ボルトを辿り、アングルを1本追加してフリー、岩溝を抜け左の
 小洞穴状テラスへ。25m、荷上げ+ユマール。

 4P、バンドの先にボルト2本のBPが見える。そこまで中西トップで
 トラバース、25m。これが間違い、途中の左壁に雲峰ルートが上がっていた
 はずだが、見過ごしてしまい、ここから横断バンドまで岳人ルートを
 登ることになる。

 5P、右斜上に点在する残置ピンを辿ってのフリー。岩は硬くなったものの
 部分的に「ポロリ」が混じり気が抜けない上、結構なランナウト。
 "白帯"から左に切替し、破砕帯テラスへ、30m。1本は超浅だが、しっかりした
 ボルト4本。BPとして"やばい"ように言われてきたようだが、問題なかった。
 荷上げ+ユマール。ここですでに1600、どこまで行けるか分からぬが、次の
 ピッチを抜けられれば待望の横断バンドのはず。

 6P、またも右斜上にフリー、カム有効。20m行ったところから全く信頼できない
 残置ピンを交えての人工。KB、アングル、軟鉄、同重ね打ちでじりじり進むが
 落ちたら一体どこで止まるのか計算できない。すでに夕暮れ、しかしこんな
 ピンでは降りるに降りられず。浮き気味のフレークにエイリアンを奥まで
 噛まし、分散荷重して何とかロワーダウン。5、4PをFIXし、小洞穴状テラスにて
 BV。テラス着1900、当然真っ暗。

 10/8 曇り時々晴
 530行動開始、ユマーリングからTRで登り返し、前日の最高点まで。
 一番先のエイリアンが荷重するなりフレークごと吹っ飛ぶ!分散荷重だったので
 僕は飛ばなかったが、、、頭上5mにハングが被さり、その根元にBP?と
 そこから、ふっる〜いスリングが下がっている。が、ぼろ壁のブランクセッション。
 散々迷って、フレーク跡の唯一硬そうなところにボルトを1本埋める。これに
 移り、ぎりぎり右手が届くフレークにアングル、効いた。更にリスにKB。
 打ち込む毎にリスは拡張、ピンは"高らかに"など唄わない。「大丈夫かいな?」と
 笑うしかなく、これに乗り込み、件のぼろスリングにあぶみをセットする。
 乗り込もうとすると、3本のピンのうち1本がいきなり抜け、がくん。なんとか
 耐え、その右からバンドに繋がる凹角に打たれた残置ピンにクリップ。
 一気に岩は硬くなり、しっかり打たれた楔、ハーケン、ボルトの残置からフリーで
 バンドに抜ける。ボルト2本の安定したBPまで、40m。トップ到着900。
 KB、アングル、軟鉄3、ボルト残置。苦労して荷上げ+ユマール、荷上げのザックが
 壁に当たる度に落石発生!
 実は、岳人ルートだったなんて全然気付かず、「ルート図が間違ってるんだろう」
 程度にしか思わなかった、情けない。

 7P、バンドを左にトラバース、小洞穴まで、40m。
 8P、大洞穴には上がらず、そのまま左へトラバースし、草付を少し登って
 大洞穴バンドに上がる、40m。

 9P、更に左へ行き、カンテを回り込んだところからカンテ沿いに登る。35m。
 10P、時々浮き石があるが、気持ちのよいカンテを上部破砕帯手前のBPまで、
 30m。

 11P、破砕帯の通過は「左に回り込んで」ということだけ覚えていて、回り込み
 過ぎて、とんでもないランナウトでとても恐ろしい目に遭う。立ち木テラスまで
 30m。

 12P、5mの木登りから簡単なA1、10mでバルコニーの大木へ、15m。
 実質ここで終了、1500。

 13P、正面の小尾根状から正面のルンゼに入る、50m。
 14P、更に草付ルンゼを詰め、右手の尾根に上がる。ボルトの打たれたBV跡
 のある洞穴まで、45m。
 さらにしばらくコンテで行動し、途中踏み跡をはずしてトンでもない薮漕ぎに
 なるも、何とか左手に転換し踏み跡に出てロープ解除。少し歩いて南東壁の頭〜
 中のガビン沢略奪点に1700。BV。

10/9 雨のち曇り
 600、中のガビン沢下降開始、途中懸垂2P。
 820黒部川、ダム駅1020着。


野村勝美@京都・左京労山

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