八ヶ岳/地獄谷/権現沢右俣/ナメ滝ルンゼ(敗退)

獨標登高会/奈良和秋、雑賀寛、羽原功二、寺田正之


<山行日> 2000年1月22日(土)〜23日(日)<記録> 寺田正之



<コースタイム>

 林道終点(8:18)〜右股最初の滝(9:20)〜ゴルジュ入り口(10:28)〜ナメ滝ル ンゼ分岐(13:08)〜最後の滝(15:30)〜撤退(16:50)〜ゴルジュ入り口(21:30)

 金曜の夜東京発。当日は早めに出発したのですが笹子トンネルを出たところで11トン トラックが横転事故。結局美しの森から林道終点に着いたのは24:30を回ってい ました。林道に入ると積雪が有り、10〜20センチほどの轍になっていました。普通 車ではきついでしょう。

 昨年四月にナメ滝ルンゼに行くはずが貧相な出合いを見逃し、三つ滝ルンゼに入った リベンジだったのですが、今回もまんまとはまってしまいました。まずは予想された とおりかなりのラッセル。林道終点から沢に入ってから踝から膝くらいのラッセルだ ったのですが、赤岳沢の分岐からは腿くらいのラッセルとなりナメ滝ルンゼ内は腰ま での大ラッセル大会となってしました。途中美しの森から徒歩で来たパーティに追い つかれる始末。また今回は間違えないぞと意気込んだため、一本手前の支流に入り3 0分以上のタイムロス。その後慎重になりすぎナメ滝ルンゼのに最初の滝を巻いてし まいました。

 ルンゼ内はすべて雪に覆われ、滝はすべて涸滝で氷のこの字も有りません。2段10メート ルの滝はガイドブックにあるとおりアイゼンをかき鳴らして登りました。8メートルのチ ョックストーン滝も氷が無くチムニーのミックスクライミング。寺田の2回のトライ で登れず、奈良が3回めのトライの末に抜けることが出来ました。

 そして最後の7メーターの脆い滝は、越えることが出来ず暗くなってしまったので撤 退を決定。しかし8メートルのチョックストーン滝の懸垂支点が無く、ボルトも持参して なかったので70度ほどの脆い雪壁をトラバースし立ち木から懸垂しました。暗い中 ほんとに悪かったです。

 ルンゼを下りかなりトホホな状態で安全な場所に幕を張ったのは21:30を回って いました。気温も低くなく、風も無く、月明かりも明るかったので救われました。

 今回ダブルアックスを振れたのは下部の一部氷が露出している部分のみ。結局氷では ロープもスクリューも使いませんでした。アックスとアイゼンは岩を叩いたためかな りウルウルな状況です。寺田や奈良が墜落したりといろいろ有り、敗退はしましたが それなりに充実した山行でした。

 翌日は雪。大泉の温泉に浸かって、須玉インターの珍珍珍でラーメンを食って帰りま した。


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