黄蓮谷/右俣

クライミング上だクラブ/尾崎、川崎、西村


<山行日> 1999年12月29日(水)〜31日(木)<記録> 尾崎



 尾崎@クライミング上だクラブ 野田憬稜登高会です。 29−31日で甲斐駒黄蓮谷右俣に行ってきました。 以下多分に私的な内容ですが報告します。

 数日前に遡行して情報を連絡してくれた中西君に御礼報告と、 上田チーフに結果報告をして、本年最後の山行は無事終わり ました。

 参加 尾崎50、川崎57、西村46、

 28日21:00豊四季出発、大きな渋滞も無く定刻竹宇駒ヶ岳 神社Pに到着する。

 29日天候晴れ、クライマーの車も10台程度はあり、アックス バイルの2本差しがプラブーツでコツコツ山へ向かう。 7:45確認の為ザックを秤で計量24−27Kgのずっしりした姿 で出発する。 枯れ葉を踏む音と小春日和でハイキングの趣。

 1800mを越えると残雪が出始め、16:00前5合小屋到着。 小屋内はテント、ツエルトが10張りほどでいっぱい、西村さんの 髭の威光と、我等のカメの甲で空けていただく。

 30日6:00出発小屋裏から、トレースを頼りに支尾根を下降する。 途中フイックス頼りの悪いスラブがあったが、7:00過ぎ沢床着。 前日の重荷で肩と足を痛めた西村さんはここまで、近くのルンゼで 遊んでもらい、明日の下山に備える事とする。 川崎、尾崎で遡行開始、最初の滝は結氷が悪く、坊主の滝からの クライミングとなる。

 10パーティー20人程度が右俣に入っている状態であるが、途中 バラケて待ち時間も気にならない。 雪が少なく、氷の状態は良好、BDのスクリュウは良く入る。 困難な氷のグレードではないので9mmシングルでロープ出しし、 他はコンテで行く事にする。

 パーティーの中にはピックを折り、困難な所でバイルをフォローに 戻しながらの登攀しているのもいる。 二俣、奥千丈ノ滝を過ぎてインゼルに来ると、もうテントを張り始め たパーテイーもあり、辺りに最適な岩小舎も多い。

 14:00を過ぎて行動限界を16:30程度とし、奥の滝を目指す。 氷の連続の中でカメラを出す気持が起きない。

 16:00奥ノ滝前到着、滝上から稜線まで2時間以上ありビバーク を決める。 滝を巻いた右側の潅木の斜面にツェルトを張り、コンロ、シュラフ なしのビバーク。

 谷が開け正面に八ケ岳、韮崎の市街がみえる。 ロープを尻に敷き、替えの靴下手袋、防寒着を全て着ける。 膝上のローソクで暖をとり、体をマッサージしながら朝まで過ごす。 久し振りにゲレンデを抜け出して、寒さでバリンバリになる辛さを 楽しんでいました。

 無風、快晴、星の瞬き、街の明かり。

「暖かいものが欲しいね、ICそばの三珍のラーメン食べて帰ろう」  寒さが薄れるとローソクを消す、うとうとするがすぐ寒さが襲ってくる。 又ローソクをつける。

 31日6:00行動開始、凍った靴を履きツエルトを撤収。 奥ノ滝上にトラバースし、稜線までの雪面を確認してガチャ、ロープ も収納する。

 最後、山頂を目指す雪面はいまいち不安定、黒戸尾根側に逃げて、 9:00山頂直下の登山道に飛び出す。 出会った登山者から声を掛けられ、西村さんの様子を聞き5合小屋 に下る。

 西村さん小屋番になって、仕切っているじゃないの「泊りだけ1500円」 なんて言って。 7丈小屋は開いていても水はなく、ビールのみ500円。

 12:00前に5合小屋着。

 13:00食料を他のパーテイーに譲り出発、18:00神社Pに到着する。 三珍のラーメンセットで腹ごしらえ、空いている高速道で無事柏着。


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