日本一低い山

 大阪市港区にある天保山の標高はわずか4.5メートル。国土地理院の2万5000分の1の 地形図にも載っている中で一番低い。あまりの低さから一時期、地形図からも姿を消 していたが、1996年に「復活」した。

 もともとこんなに低かったわけではない。江戸時代の天保年間、航路確保のために、 近くを流れる安治川の土砂をさらって積み上げた山は、最初20メートルほどの高さが あったらしい。当時は船の安全航行のための目印として灯台代わりにも使われていた という。

 しかし年月を経て、地盤沈下などに伴ってだんだん低くなり、ついには日本一の「低 い山」に。「一応は山。登ればやっぱり『登山』かな」と同地理院。(10月24日 朝 日新聞 朝刊)

 ACHP編集部


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