アドベンチャーレースに挑戦

● ヘトヘトゴール でも達成感

 カヌー・急流下り・山越え…足引きずる アドベンチャーレースに挑戦

 新聞にサロモン・クロスアドベンチャーの記事が出ていたので紹介します。

 カヌーやマウンテンバイクなどの競技をこなしながら200キロ先のゴールを目指すサ ロモン・クロスアドベンチャー日本大会が、9月25〜26日の二日間、長野県北部を舞 台に開かれた。欧米では人気上昇中のアドベンチャーレース。手軽に冒険が楽しめそ うだと、国内初のレースに参加してみた。(朝日新聞 中村裕記者)

 「何とか完走しよう」。レース前夜、同僚らと組んだ「チーム朝日」の四人は誓い合 った。全員がアドベンチャーレースの初体験だ。

 だが、出鼻で目標は頓挫した。一日目、第一ステージは、野尻湖一週10キロのカヌー レース。そのカヌーが前に進まない。風や波にもてあそばれ、1時間半漕いでもジグ ザグに進んだ距離はわずか3キロ。大差のビリだ。次のステージの最終スタート時間 に間に合わせるため、いきなりリタイアを選択した。

誤算は続く。マウンテンバイクを使った39キロの第三ステージに挑んだ時だ。コスモ スが咲き乱れるスキー場のスロープを息切らせて登っていたら、外国人スタッフが近 づいてきて、私たちに冷たく言い放った。「この後のステージをやりたかったら、パ スするといい」 悔しいが3ステージ分を車で移動してパスする。

 満を持して挑んだ第六ステージは、滝の脇の岩場をロープで20メートルほど下る懸垂 下降に挑んだり、胸まで渓流につかったり。ずぶぬれになりながら、急流を下った。 第七ステージは、控えをのぞく3人が標高1500メートルの蓮華温泉を出発して、白馬 乗鞍岳(2436メートル)山頂を越え、栂池高原の標高950メートル地点までの15キロ を、ヘッドランプと月明かりを頼りに8時間2分34秒かかって歩き続けた。ゴールした のは午前4時30分過ぎ。

■ 睡眠2時間

 26日午後2時過ぎ、白馬村の五竜とおみスキー場のゴールを出場50チーム中、足を引 きずりながら48位で駆け抜けた。レース中の睡眠時間の合計は2時間。それでも二日 間で完走できたステージはわずか5つ。距離にして52.4キロに過ぎない。全く歯が立 たなかった。

 ノルディックスキー複合の元日本代表の荻原次晴さんも参加したが、元五輪代表選手 の荻原さんも完走したステージは5つ。マウンテンバイクで39キロを走破する初日の ステージでは、疲労で意識が朦朧となり、途中でバイクを降りて眠ったという。 「でも、久しぶりに達成感が得られた」と荻原さん。同感だった。疲労の極みを味わ うのは、不思議と悪くない気分なのだ。

 結局、全てのステージを完走したのは11チーム。最高タイムは、スペインの男子チー ム「レッドブル−ロックポート」の16時間58分22秒だった。(10月2日 朝日新聞朝刊)

 ACHP編集部


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