利尻岳/南稜の残置装備

廣川様 突然のメールをお許しください。

 私は、秀峰登高会という山岳会に所属する板橋と申します。5月の連休に廣川様が利尻に行かれると
ACMLで知りメールを送らせていただきました

 実は、3月25日から利尻の南稜を登攀していましたが、遭難事故を起こしてしまいました。ヘリで引
き上げていただいたので南稜のバットレスの基部に装備一式を残置してしまいました。

 私自身、凍傷の治療中で出かけられませんが直ったら、清掃(回収)に行く予定です。利尻に行かれ
て何か情報がわかりましたら教えていただければ幸いです。

 場所 利尻南稜のバットレス基部バットレスの基部にアンカーを作り、セルフを取って、雪を削りテ
ント(ICIゴアライトの緑色)をたててビバークしていました。

 テント自体は飛ばされていると思いますが、アンカーとメインザイルは、まだ残っていると思います。

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   板  橋     智  祐  
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板橋様 廣川です。連休前、仕事と山の用意に追われ、更に不幸なことに板橋さんからの メールのタイトルが化けていたため、事前にいただいたメールを確認せずに出かけて しまいました。 とりあえず、私の分かる範囲でお伝えしますと、おそらく、事故の後、我々(風来坊 +JECC)が事故の後、連休時点では最初に現場に到達したパーティです。 30日に入山、P2を越え、P1基部でヴィバーク、1日は悪天停滞、2日にP1、ド ームを越え下山が、我々の行動概要です。 P1からは、すぐ後ろを札幌の4人(1日早く入山し、P2懸垂時点で追いつく)、 さらにその後をおそらく北大山岳部と思われるパーティー(我々と同日入山)が入っ ていました。その他、顔見知りで名前をド忘れしてしまった人(5日空港であった)も 南稜にいったとのこと。 本題の装備はなんと、アンカー、ロープ、テントを含め、かなりの部分が残っていました。 最初状況からみてこの連休の遭難かとちょっと心配した位で、思ったほど傷んでいません でした。 さらに、テント本体を除くかなりの部分を2パーティ後の3人組がしっかりと回収してた よと、すぐ後ろの札幌の方が言っておられました、バイル、ザイル、ワカン等々、担げる だけ回収したようです。 ですので、どれだけ、現場に装備が現時点で残っているかは、とりあえずは北大(山岳部 と思しき)パーティーに照会する、あるいはACML等で南稜をトレースしたその後のパ ーティに照会するのが良いかと思います。 札幌登攀倶楽部を始め、道内の方も大分入っておられましたので、小野寺さんからも情報 が頂けるのではないかと思います。 なお、連休ですが、後半の日程が後3日ほどありますが、最後の最後で南稜に入る北海道 の方もいるかもしれません。 現地に連絡が取れるかどうか、わかりませんが、テント宙ぶらりん状態も何ですので、と りあえず、一まとめにしてくれるよう、誰か連絡がつけば頼むのも手かと思います。 とは言え、日程を考えると、今日6日中しかないですので現実には無理かと思いますが。 連休前にメールをあけていればお役に立てたかと思いますが、参考程度になってしまい申 し訳ありません。 凍傷療養お大事にして下さい。 取り急ぎ連絡まで。
板橋@秀峰登高会と申します。 JECC廣川氏よりACMLに転送して頂いたのですが、 当事者として改めて報告させて頂きます。 今年の3月に利尻南稜にて事故を起こし、南稜上のバットレスの基部に装備一式を 残置してしまいました。 風来坊+JECCパーティーから情報を頂きましたが、装備の状況についてご存知 の方がいらっしゃいましたら、回収登山のプランニングの山行にしたいので、 板橋までご一報頂けましたら幸いです。 itaba4@mb.infoweb.or.jp 美しい雪稜上に醜い残置を残してしまい申し訳ありません。ご覧になられた方はさ ぞ不快な思いをされたかと思います。 足指の凍傷が治り次第、回収に行く予定です。夏にはどうにか・・・歩けるかな。 私的な事柄にACMLを利用させて頂き申し訳ありません。
小野寺@SCCです。 南稜の荷物はまだ半分くらいは残っているようです。3日昼の情報。 札幌登攀倶楽部 http://member.nifty.ne.jp/akiohoso/indexhtml.htm 東壁中央リッジ 小野寺・辻野 5/2 6:00取付き 10pで 13:00南峰、長浜尾根経由大空沢17:00 ほとんどブッシュと木登り、一部岩というルートで 快適ではなかったが、天気がよかったのですっきり抜けれました。 ルートは一直線なので迷うところはないです。 2ヶ所ある岩場のグレードはバットレスの核心よりちょっと難しいと思います。 5/3 6:00仙法支側稜左リッジ7p試登 このリッジは20年前に小樽occが登った右リッジのとなりで 第2ギャップ手前に大空沢右股出合いから突き上げている痩せ尾根です。 雪が多いとスノーリッジと岩稜となる冬でも登攀可能なルートに為るでしょう。 今回は天気が悪くなるので中間部の吊り尾根の核心部まで空身で見に行って 荒れる前に下山しました。1p目荷揚げが必要なのでユマール必携です。 東壁左リッジは5級の岩のぼりが2pあり、下部のルートファインディングが大変だったようです。 岩がボロく核心のカンテの5m程はランナウトのようです。当会の3人が 朝4時に取りつきて午後1時に抜けました。
訂正:小野寺@SCC 黄色いテントですが破れているようなことを 明記しましたが、見た目は入口があいて中身が 出たような感じだったようです。 口が開いてたので風でばたついていたのでしょう。
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