乗鞍岳線の環境保全 知事、低公害バスに限定の意向

北アルプス・乗鞍岳の長野県側の環境保全対策で、来年度からマイカーの乗り入れを
通年規制する県道乗鞍岳線(南安曇郡安曇村)について、田中康夫知事が観光バスも
規制対象に加え、低公害バスの運行に限定したい意向であることが、九日分かった。

南安曇郡町村議会議長会が八日に道路改良などの陳情で田中知事を訪ねた際、知事は
「観光バスを含め、すべて(三本滝の手前の)鈴蘭地区で乗り換えていただきたい」
などと述べ、低公害車両でないバスの乗り入れを規制し、低公害バスに限定したい考
えを示した。

県や地元関係者でつくる協議会はこれまで、バス、タクシーの乗り入れは規制しない
方針だったことから、九日の県会生活環境委員会で論議となった。宮沢宗弘氏(社会
県民連合、南安曇郡)は、乗り換えは観光バスの乗客にとって面倒になり、バス会社
側が嫌う可能性があることから、「知事の話は協議会の結論と食い違っている」とし
た上で、「乗鞍が敬遠される」と述べた。

協議会が四月に決めた方針では、低公害車両でない観光バスについては「(低公害
の)代替バスへの乗り換えを誘導する方策を講じる」としていたが、直ちに規制する
ことには踏み込んでいなかった。(10月10日 信濃毎日新聞)

ACHP編集部

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