国際サマースクール閉幕 世界に立山アピール

「第一回高校生国際サマースクールIN立山・黒部・有峰」は最終日の十七日、県内
外、海外から集まった高校生計三百三十人が、次代へ向けたメッセージ「立山アピー
ル」を発表し閉幕した。自然環境保全や国際交流の推進、社会不安のない平和への希
望を込た宣言を世界へ向けて発信し、富山が世界に誇る立山の雄大な自然、文化に触
れた三日間を締めくくった。北日本新聞社、北日本放送、県、県教委、県内全市町村
でつくる県高校生国際サマースクール実行委員会主催。

立山町の国立立山少年自然の家で、同実行委会長の梅沢北日本新聞社長と結城県教委
指導課長、実行委員長の松任同社常務、実行委副委員長の山口同社取締役事業局長が
出席して、立山アピールの発表と閉校式が行われた。

立山アピールは、立山の環境を守る意識の高揚や、言葉の壁を超えた国際交流を呼び
掛け、人間の英知や努力で紛争や景気低迷など社会の諸問題を克服できると訴えた。
参加高校生を代表し、青山貢久君(富山西高三年)と西林麻菜さん(愛知・犬山高三
年)が発表した。

高校生らは、十五日に富山市で行われた元国連事務次長の明石康氏、文化勲章受章者
で岩手県立大学長の西澤潤一氏の記念講演と分科会の感想や、十六日に立山・室堂な
どであった野外セミナーで直に立山の大自然、文化に触れた経験をミーティングで話
し合い、立山アピールにまとめた。

立山アピール発表後、サマースクール講師で県立大工学部教授の岡田敏美氏が「国や
学校の枠を超えて高校生が語り合う姿に感銘を受けた」と講評を述べた。梅沢実行委
会長が高校生代表に修了証を手渡し「サマースクールは国を超えて心を一つにする
きっかけとなった。スクールで学んだこと、経験したことを今後に生かしてほしい」
とあいさつした。

立山アピール発表に先立ち、同少年自然の家エコスクール館前の広場で、同所に設置
されたサマースクールの記念モニュメントの紹介と記念植樹があり、梅沢実行委会長
と高校生たちがソメイヨシノ二十本を植え、自然を守り続けていく思いを新たにし
た。

参加者は同少年自然の家であった退所のつどいに出席し、三日間の全日程を終え解散
した。

北日本放送は三十日午前十時半から、高校生国際サマースクールの模様をまとめた特
別番組「世界の立山で友情を育む 国際サマースクールIN立山・黒部・有峰」を放
送する。県内ケーブルテレビ各局も九月七日からサマースクールの番組を放送する。
(8月20日 北日本新聞)

ACHP編集部

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