バイオ式トイレ チップ制に  一ノ越山荘で今夏から稼働

県は今夏から運用が始まる一ノ越山荘(標高2700メートル)横のバイオ式トイレ
について、受益者負担の考え方を取り入れ、利用者に少額の負担金を求めるチップ制
とすることを決めた。

県営の山岳公衆トイレとしては、一九九九年度から試行されている剣沢キャンプ場の
トイレに続き二例目。集まった金額は翌年度のトイレ清掃費に充てられる。県自然保
護課は「うまくいけば、他の山岳トイレにも広げていきたい」としている。

一ノ越山荘横のトイレは、微生物で排泄(はいせつ)物を完全に分解、少量必要な電
力は太陽電池でまかなうバイオトイレ。男女合わせて十一の便漕があり、県が昨年
末、国の補助費を含め一億五千八百万円をかけて設置した。バイオトイレは富士山頂
などにも設けられているが、県内の試みについても、今年七月ごろからの運用結果に
注目が集まっている。

し尿処理費用などはかからないが、清掃費用はかかるため、県は地元の山荘経営者な
どでつくる立山黒部環境保全協会に、来年度は四十万円を支払い、翌年度からはチッ
プで得た収入で費用をねん出する考え。

ただ、すでにチップ制を導入している剣沢キャンプ場では、「年間二、三万円しか集
まらない状態」(同課)で、集金が四十万円に満たない場合、不足分は県が負担す
る。

同課では、「トイレわきに集金箱を設置することになるが、一人からどれだけ集める
かなど、具体的な集金方法は、今後詰めたい」と話している。 (2月25日 yomiuri
on-line 富山版)

ACHP編集部

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