台風一過の樽前山、道えぐられ通行止めも登山者相次ぐ

登山道は最深で約1.8メートルの深さまでえぐられ、倒木が道を完全にふさいでい
た

樽前山(1041メートル)の五―七合目の登山道(約二・八キロ)の両側がえぐら
れ、通行が危険な状態になったため、苫小牧市は二十四日、同区間を通行止めにし
た。しかし、徒歩の登山者は減らず、同市では「徒歩登山者も立ち入り禁止なのだ
が、規制のしようがない」と頭を抱えている。

同市道路維持課によると、七合目のヒュッテの従業員が、約二百―三百メートルにわ
たって、登山道の両側がえぐられているのを発見、同市に通報した。同課では、同日
朝から同区間を車両・歩行者ともに通行止めにして、胆振支庁と対策を協議している
が、復旧の見通しは立っていない。この登山道は市道で未舗装。

この登山道には、水が流れる深さ約五十センチほどの溝が両わきにあり、この溝に台
風11号の影響で降った大雨が土砂とともに流れ込み、登山道をえぐったものとみら
れている。

五合目から約二キロ登った付近では、両側が台風の影響でえぐられ、幅約四メートル
の登山道が約一メートルしか残っておらず、木や標識が倒れ、道を完全にふさいでい
た。

それでも登山者は後を絶たず、復旧のため調査していた職員は、「十人ほどの登山者
とすれ違ったが、歩いていこうとする人を規制することはできない」と半ばあきらめ
たような表情で話していた。(8月27日 Yomiuri Om-Line 北海道)

ACHP編集部

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