恵庭岳山頂部が崩落 千歳市が「登山禁止」看板設置へ

【千歳】支笏湖の西側に位置する恵庭岳(一、三二○m)の山頂部分で岩盤の崩落が
進み、登山には危険な状態になっていることが、千歳市や地元山岳会などで構成する
市山岳遭難救助隊(隊長・東川孝市長)の現地調査で明らかになった。同市などは近
く現地に、登山を控えるよう注意を促す看板などを設置する。同山では数年前から
徐々に崩落が進んでいたとされ、今年六月下旬に市内で開かれた同救助隊の総会の席
で危険性が指摘された。七月二十六日には、同救助隊のほか市や自衛隊、千歳警察
署、千歳、恵庭両山岳会のメンバーも加わって、初めての現地調査が行われた。調査
の結果、山頂の南側が三分の一ほど、高さ約五十m、幅約三十mの規模で崩落、さら
に亀裂が入っている岩も多数見つかり、「いつ数tクラスの岩が落ちてきてもおかし
くない状態」(千歳山岳会)という。

このため、千歳市などは関係機関との調整を図るとともに、近く国道453号沿いにあ
る 登山口と、七号目の第一見晴台に注意を促す看板を設置する。さらに、八合目と
九合目の間にある第二見晴台には、ここから上は極めて危険であるとして「登山禁
止」の看板を設け、登山客らに入山しないよう呼び掛けることにした。

同市によると、恵庭岳への登山客は年間約一万人。山頂付近からは支笏湖などを一望
できることから繰り返し登るファンも多く、主に登山に慣れた中級レベル以上の人た
ちに愛好されているという。

現地を調査した千歳山岳会の田代恵治理事長は「写真で見たり、人から聞いたりする
以上に、現地では危険性を感じた。山頂へは絶対に登らないでほしい」と呼び掛けて
いる。(8月3日 北海道新聞)

ACHP編集部

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