第二のふるさとに恩返し 山形大ワンゲル部

山形大学ワンダーフォーゲル部(小山高明主将)が毎年9月に実施している朝日連峰
の清掃登山が、30年以上続いている。今春も15人の新入学生が入部した。第二の
ふるさとの山をきれいにし、恩返ししたいという思いが脈々と受け継がれる。

同部は1959年創部。朝日連峰や蔵王、月山、鳥海山など恵まれた環境を生かし、
基礎的なトレーニングや本格的な冬山登山に励んできた。93年8月には、朝日連峰
で遭難の釣り人を発見し、アマチュア無線で部員同士が連絡を取り合って、無事に救
出した実績もある。

部員は33人。ほとんどが、入学前に登山経験のない、愛知、栃木県など県外出身者
だ。北海道の大雪山系、南アルプス、北アルプスなど、3年生までに国内有数の山々
に登る夏合宿が活動の中心という。

朝日連峰の清掃登山が始まったのは70年ごろ。県外の山々に目標を定める一方、こ
れまで活動の拠点にしていた朝日連峰に感謝の気持ちを込め、毎年恒例の行事にした
という。

部員は2泊3日の行程で、3ルートに分かれて出発。途中、竜門山(標高1688
b)で合流し、日暮沢小屋を目指す。集められるごみは空き缶やたばこの吸い殻のほ
か、シャツや下着もあり、1チームで45gの袋一杯にもなるという。

農学部3年の小山主将(20)は「壮快な登山を味わうには絶好の環境。先輩から教
えられたマナーを後輩へも伝えたい」と語る。人文学部3年の高橋むつみさん(2
1)は「歴史のあるクラブ。OBの思いがいつまでも続いていってほしい」と願って
いる。(6/19 asahi.com)

ACHP編集部

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