三浦雄一郎さん、エベレスト70歳制覇へ(2)

これは「理容と経営」という雑誌の「クサいと言わんといて」のコーナーに掲載され
ます。
稚拙な文章ですが笑わないでお読み下さい。
よろしくお願いいたします。

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根津 英和  Hidekazu Nezu


 今年は3回もスキーに行けました。久し振りに滑ったのですが道具の発達は凄いものでカービングスキ
ーのおかげですごく上達した感じがしました。回りの者にも「上手なったやん」と言われて上機嫌でした。
浮かれるとつい調子に乗ってしまうのは今も変わらず、ボーダー用のジャンプ台にスキーで挑戦してしま
うという暴挙をしてしまいました。結果は・・・空が見えました=もろ背中から落ちました。息は苦しい
し背骨は痛いし恥ずかしいしでロッジで休ませてもらったあと何とか家に帰ってきました。
「もう若くないんやから」「歳を考えや」「アホやなぁ」と多くの人から言われましたが、私の言い訳(
こじつけ)を今回はお聞き下さい。

 昔に読んだスキー雑誌に90歳でスキーを始めようとした人のことが載っていました。当然周りの人は
猛反対です。しかしその人はどうしてもスキーをしたいと言って聞かなかったそうです。しかも国体のハ
ードなコースを滑りたいと。骨でも折ったらどうするんだろうと思っていたらスキーとは違うことで足を
骨折してしまわれたそうです。通常90歳でしたら治療はしないでそのままにしておくそうです。その人
は医者に対し「若い者と同じようにしろ、後は自分で治す!」と言って本当に治してしまったそうです。
その治し方というのはベットの上で身動きが出来ない状態ながらも、動かせる筋肉という筋肉(瞼まで・
・・)を一生懸命動かしていたそうです。よくプロレスラーがやる治し方と一緒なのですが、若い者以上
に早く治してとうとうスキーを始められたそうです。すごいでしょ。自分のしたいことに駆ける情熱の凄
さ。私は当時その人に比べて何とひ弱なのだろうと頭が下がる想いでした。

その人にスキーを教えたのが三浦敬三さん(現97歳、雑誌掲載当時は77歳頃)です。世界的に有名な
冒険スキーヤーの三浦雄一郎さんのお父さんですが、この人もまた恐ろしい挑戦をしようとしておられる
というのが判ってまたビックリしてしまいました。なんと2年後の2003年に99歳を記念してフラン
スのモンブラン氷河を滑るらしいのです。現在一人暮らし、家族が一緒に住もうと言うと「まだ元気なの
で老後はお世話になるよ」と返ってくるそうです。この人にとって老後とは一体何歳なのでしょうか?ま
さしくスーパー爺さんです。

三浦雄一郎さんもまた凄い人です。(私はこの人が設立したプロスキー連盟「SIA」の検定試験でシル
バーというクラスに合格しています、へへへ)
1964年にイタリア・キロメーターランセに日本人として初めて参加して時速172.084キロの世
界新記録樹立したのをかわきりに66年にはパラシュートで富士山を直滑降したり、世界初のエベレスト
大滑降を含む世界七大陸の最高峰でスキーをしたり、スペイン・スポーツ英雄大賞を貰ったりした人です。
その三浦雄一郎さんも2年後の4,5月頃に70歳で世界最高峰エベレスト登頂に挑戦するらしいのです。
もちろん成功すればギネスものの世界記録です。

何故こんな歳になっても山に登ったり挑戦を続けるのでしょうか? 「なぜエベレストに登るのか」と聞
かれて、イギリスの登山家、ジョージ・マロリーは答えました。「そこに山(エベレスト)があるから」。
原文は「Because it's there(なぜなら、そこにそれがあるから)」です。私は「『そ
れ』がそこ(山)に有るから」と訳させて欲しいのです。私が考える『それ』とはドキドキ・ワクワク・
ヒヤヒヤであり、緊張感・達成感・爽快感・使命感・充実感といった口では言い表せない程の感情のこと
です。「この瞬間に生きている」という強烈な感動です。この気持ちは歳とは関係ないのでしょう。
三浦雄一郎さんはこう語っています、「高い志を立てれば人は変わる。志は青春時代だけのものではない。
『中年よ大志を抱け』。私は50代まで世界の未知の雪山にチャレンジを続けた。そして今、世界最高エベ
レストへの夢の続きを歩み始めている。勇気・情熱を持ち続けて諦めない。一歩ずつ、いつか世界一の頂上
を」中高年の皆さん、頑張って下さい! そして若者よ、おじさんパワーに負けるな!

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