雪上の友情/氷上の救出

《写真・左》 森の中でひょっこり出あったニホンカモシカ。人の手から木の芽を食
べた=岐阜県上宝村の山林で/山下誠さん提供

《写真・右》 寒さで池に凍り付き、動物園職員に助け出されるオオハクチョウ=2
5日朝、北海道・釧路市動物園のハクチョウ池で/釧路市動物園提供

◆ニホンカモシカがひょっこり――岐阜県の北アルプス

北アルプス西側の岐阜県上宝村で22日午前、森の手入れに行った4人の人たちの前
に、特別天然記念物ニホンカモシカが、ひょっこり現れた。カモシカは、手から木の
芽を食べ、一緒に記念撮影にも納まったという。
 4人の1人、飛騨森林管理所森林官山下誠さん(51)は「こんなことは今までな
かった」とびっくりした様子。専門家も「野生では考えられない」と驚いている。

◆氷上のオオハクチョウを救出――釧路市動物園

北海道の釧路市動物園で、オオハクチョウが池で眠っているうち氷上に凍り付く目に
遭っている。零下20度まで下がった25日早朝も2羽が動けなくなり、職員が氷を
削るなどして助け出した。

凍り付きは毎年あり、今冬も8羽を救出した。うち6羽は幼鳥。寝ている間に少しず
つ動き、凍るのを防ぐ知恵を、厳冬の経験が浅い幼鳥たちは身につけていなかったら
しい。救出作業は、ナイフで体毛の下の氷を縦50センチ、横25センチほど削り、
少しずつハクチョウの体を起こしていくのがコツだという。 (1月26日 朝日新聞 
朝刊)

ACHP編集部

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