週間天気予報に「信頼度」表示 気象庁、来年夏にも

気象庁は来年夏にも、週間天気予報に、予報の信頼度を示す「階級表示」を導入する
方針だ。計画では、毎日の予報に3―5段階の階級をつけて、例えば「月曜は晴れで
信頼度はA、火曜は雨のち曇りで信頼度はC」や「水曜は曇り一時晴れで信頼度は
☆☆☆☆☆、木曜は雪で信頼度は☆☆☆」などと発表する。気象庁が天気予報に信頼
度を導入するのは初めてとなる。週間予報はレジャー計画を立てる際などに利用され
ているが、今の予報技術では週後半の精度が落ちてしまうのが実情で、はずれた場合
は苦情も多い。窮余の策となるが、気象庁は「むしろ利用者の信頼は増し、利用も増
える」とみている。

週間天気予報では、天気、降水確率、最高・最低気温を発表している。気象庁による
と、信頼度の階級表示は天気だけを対象とし、精度が落ちてしまう3日目から7日目
までとする計画だ。表示方法は現在検討中だが、「A」「B」「C」の3段階表示が
有力で、Aは8割の精度、Bは7割、Cは6割程度の目安が考えられるという。
「☆」から「☆☆☆☆☆」といった5段階表示になる可能性もある。

現在、週間予報の的中率は、降水の有無の場合、翌々日までは80%を超えるが、4
日目は約70%、7日目になると65%程度に落ちる。局地的な雷雨などに見舞われ
る夏場は、3日目から7日目の平均で60%がやっとだ。

天気予報に誤差はつきものだが、週間予報は翌日も7日目も同じ形式で発表している
ので、はずすと苦情も多いという。このため、気象庁は「利用者に、日によって予報
精度が違うことを理解してもらったうえで、使ってもらいたい」(予報課)と、階級
表示の導入に踏み切るという。

気象庁は来春、予報の精度を向上させるため、性能がいまの20倍というスーパーコ
ンピューターを稼働させる計画だ。週間予報も、気温や気圧などの入力データが増え
ることで、予報精度は確実に向上できるという。ただ、同庁は「週の後半の予報精度
が、翌日並みに達するまでは相当時間がかかる」とみており、当面は階級表示を定着
させたいとしている。(12月19日 asahi.com 09:21)

ACHP編集部

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