心臓マッサージ

心臓マッサージ



1 1分以内に患者への処置ができる場合
 @ 平手またはこぶしの側面で、胸の下部、胸骨のすぐ左を打つ(効果を得るためにはかなり強く打たな
  ければならない。)と心臓が刺激されて拍動が開始することがある。

2 患者への処置が遅れた場合
 @ 患者の横にひざまずき、胸骨の下半分、剣状突起より2横指上のところに一方の手のつけ根を置く。
 A 他方の手のつけ根をはじめに胸骨に置いた手の上に重ね、腕を真っ直ぐに延ば、腕に体重をかける事
  によって患者の胸骨を圧迫する。
 B 胸骨が2.5〜5p沈むまで圧迫し、十分に圧迫し終わったら直ぐ力を抜く。
  ※ 圧迫時間と無圧迫時間が等しくなるようにする。
 C 以上の動作を1分間につき約60回の割りで行う。
  ※ 自発的な心臓の拍動が回復したかどうか約1分〜2分おきにチェックしなければならない。

3 心臓マッサージと人口呼吸の併用(救助者が2人の場合)
 @ 1人ずつで心臓圧縮5回につき、人口呼吸を1回行う。

4 心臓マッサージと人口呼吸の併用(救助者が1人の場合)
 A 心臓圧縮を1分間に80回の速さで15回続けて行い、次に2回素早く人口呼吸を行う。

<要注意>
 剣状突起が折れて肝臓に突き刺さり大出血を起こす恐れがあるために、剣状突起の上に手をおいてはなら
ない。肋骨骨折を防ぐために指を胸から離し、手のつけ根のみで胸骨を圧迫する。


<注意>
 @ 自発呼吸、心臓の拍動があったとしても意識のない状態が長く続くことが多いため、気道確保をしなけ
  ればならない。
 A 心臓が拍動を続けているうちは人口呼吸は続けなければならない。
 B 45〜60分間心臓マッサージを続けたにもかかわらず、心臓の自発的収縮が回復せず、瞳孔が大き
  く開いて光を当てても収縮しなくなったら、絶望 的だと判断するしかない。




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