クライミングテクニック/質問(4)/回答<1>
服巻さん、こんばんは。
漆谷です。

>服巻@神奈川山岳会です。
>それより、ずっと疑問に思っていたことがあります。
>通常ATC等の制動機をハーネスにつけてビレーしますよね?
>ロープ操作がしやすい、墜落のショックを体で吸収する、相手の動きに合わ
>せて移動できる、等々の利点がありますが、引き込まれの危険性はいかが
>でしょうか。
>実際にある団体の講習会では、お腹につけたATCによるビレーで確保訓練
>を行なったところ、次々と岩に叩き付けられて怪我人続出ということもあった
>ようです。その時は確保者の後方(岩と反対側)にセルフビレーを取ったそう
>ですが、それでは実際の岩場の状況と異なりますよね。

私はほとんど確保訓練はやった事がありません。フリーをやりだして消極的にですが日々
、確保訓練になったかもしれません。今まで何度も止めてきましたが、そんなに持ってい
かれた事はありません。当然、ロープもわざと流したりなんてした事も有りません。
で実際と確保訓練とを比較しながら考えてみますと

確保訓練は往々にして、重りを使って同じロープで何度もやるので、最初の人以外は(最
初の人も?)ほとんどロープが伸び切った状態(落とした重りも同じロープで再度持ち上
げたり、ロープ自体がもったいないので古いヘタッタ物を使用したりもする。)で、ロー
プ確保においてかなり重要な伸びがない状況でやっているために、止められないのではな
いでしょうか?
ああ、あと、実際と同じようにランニングをいくつも取った先に重りをつけたりもしませ
んよね?よってカラビナの抵抗なんかも減っているのではないでしょうか?ただ、あまり
ランニングでロープが屈曲しているとロープの伸びの効果が減って、落ちた時のショック
吸収が少なくなることもあるようです。(今年のペツルのカタログにはそのようなことが
書いてあります)

ということで、一般に行われる確保訓練は実際の状況と比べてかなり厳しい条件で行われ
ているのではないかと私は思いますがいかがでしょうか?


>私自身は、最近まで支点確保を使っていたんですが、今はお腹ビレーを
>使っています。実際の本チャンではよっぽど大きな墜落でなければ、ハー
>ケンの抜けやロープの伸びでそれほど衝撃が来ないのでいいかなとも
>思って宗旨替えしましたが、やっぱり悩んでいます。
>皆さんのご意見をお聞かせください。

私は服巻さんと同じように操作性および、アルパインのリーダーの確保のときは特に、ビ
レイポイントに直に衝撃がいかないように、ということでボディーから直でビレーしてい
ます。



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