アイスクライミング質問(1)/回答<3>
野村@左京です。

 プロの取り方:
 大体有持さんはじめ、皆さんと一緒だと思います。ただ小生の場合、
 ピッチグレードが厳しいところが登れるわけでなく、また生来が
 なんでもありの考え方なので、特にフリーにこだわることはせず、
 不安を感じるならば躊躇せずフィーフィーを使うなりして、安定した
 プロの設置を心掛けています。
 氷の時は、接続するスリングの長さを変え(5cm程度と50cm程度)
 いつでも使える状態でフィーフィーを2つ用意し、状況に応じて使い
 分けています。アックスの形状にも因りますが、石突きのところにスリングで
 小さなループを作り、そこに掛けるか、リストバンドに掛けています。

 アックスの脱落防止:
 これは十分な長さの6mmスリングをリストバンドと繋ぎ、小生の場合は
 肩に通しています。歩行に移り、アックスを杖にしながらということも
 多く、これが性にあっているのでしょうか。丸山の時はアイゼンがはずれ
 アックスにぶら下がる事態が起こりましたが、冬で着膨れしているからで
 しょうか、特にスリングが体に食い込むといったことはありませんでした。
 ただ、かつてパートナーがスリングが体に食い込んで死にそうに苦しんだ
 ことがあります。雪面まであとわずかでしたので、スリングを切断して
 抜け出させました。墜ちた時の状態にも因るでしょうが、落ち着いて再度
 アックスをホールドしてフィーフィーをかける−ことで十分対処できると
 思います。が、まあ確かに<食い込み>の可能性はあるわけで、積極的には
 お勧めしません。ポイントはスリングの長さを、余裕を持ってされど長過ぎず
 と言ったところでしょうか。

 ここのところ、ACMLが活況を呈していますね。うれしいことです。

のむら かつみ

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