マレーシアにおける結婚の登録と認定はどのようになっているのだろうか?と思われることでしょう。 マレーシア人と結婚をお考えの日本人は時々いらっしゃいますし、すでにマレーシア人と結婚された方も少なからずいらっしゃいますね。
以下は、2006年の 「今週のマレーシア」 第464回 に掲載した文章の一部です。ここでの題材にぴったりですので場所を換えて、このページでも掲載しておきます。
そこでマレーシア法曹協会(Bar Council Malaysia、いわゆる全国弁護士会)が編集し、そのホームページ (www.lawyerment.com.my/family/marriage.shtml )に掲載されている解説文章から抜粋して訳します。これはあくまでもこのサイトをご覧になる方のために便宜を図って、専門家の解説を紹介する意図からであり、参考情報と捉えて下さい。これを持って法律相談とするためでも、商用目的に使うのでもないことは、これをお読みになるかた皆さんがおわかりのことと思います。
以下はその訳
全ての結婚はこの法律に基づいて登録しなければならない
1982年5月1日以降は、全ての結婚は登録官または登録官補によってこの法律に基づいて登録しなければなりません。この法律に従がってなされる場合を除いて、他の法、宗教、慣習、または慣行による結婚は正式なものとなりません。
1982年5月1日以前に合法的に結婚した人は、その日以後他の人と合法的に結婚することは許されません。そういう人の配偶者は合法的に結婚しているとみなされ、その結婚が登録されている、いないに関わらず、相続する権利を持ちます。
結婚がこの法律下で一度登録されたまたは登録されたと見なされた場合は、それは合法であり一夫一婦制に拘束される。その一夫一婦制は次にあげる時まで持続する:
死亡、離婚、無効判決によって結婚が終結しない限り、(夫婦の)どちら側も再び結婚することはできない。
結婚が持続している間に、(夫婦の)どちらかが再び結婚すれば、それは刑法下で重婚の罪を犯したことと見なされます。そしてその法律によって罰金を課され最高7年の懲役に処せられます。
さらにその後なされた結婚は法律上無効です。
結婚に必要な条件
年齢が最低18才であること。
18才以上で21才未満者の場合は、両親または法的後見人の同意を得なければならない。
(結婚する)両者とも、その時点で結婚していない状態でなければならない。
両者が近親関係から結婚を禁止されている関係であってはいけない。
その結婚に対して他の法的障害があってはならない。
双方が結婚に同意している必要がある。
結婚するための手続き
結婚するための手続きには3種類あり選択できます。この3種類はどれも法的に有効です。
結婚登録官の事務所での結婚
宗教的儀式による結婚
b.結婚が正式化される前に、結婚登録官補宛てに結婚する両者が署名した所定の法的宣誓書を提出しなければなりません。その中で両 者は全ての必要条件を満たし、法的障害のないことを宣誓します。
特別認可による結婚
あまり関係ないように思えますので訳は省略します。
外国における結婚
次ぎのようであれば、当該各国にあるマレーシア大使館、領事館で結婚書記官によって、あなたの結婚を正式化してもらうことができます:
マレーシア国民またはマレーシアに本拠を置く者が外国で結婚する登録
a. マレーシア国民またはマレーシアに本拠を置く者が、外国で結婚しマレーシア大使館、領事館にその結婚を登録しなかった場合は、次ぎ のことをしなけれならない:
b.上記の結婚を登録するためにしなければならないのは:
c. 結婚する両者がその結婚登録の際に出席しなければならない、ただし一方の側が悪意なく十分な理由によって欠席する場合はこの限りで はない。
d. 外国での結婚を6ヶ月以内に登録しなかった場合は違反行為となり、期限遅れの登録は申請した場合のみ許されます、しかも罰則を与えら れます。
外国で婚姻関係を結んだ結婚の認定
マレーシア国外で婚姻関係を結んだ結婚は、法に従がって正式化された結婚を除き、次ぎの場合のみ有効であると認定されます:
以上。
注意:ここで扱っているのは、あくまでも非ムスリムに関する場合であり、 ムスリムに関しては上記の説明があてはまりません。