♪ マレーシアの華人POPSへの誘い その3 

Intraasia注記:この文章はひでこさんの寄稿そのままであり、画像も全てひでこさん提供です。Intraasiaは、ホームページ画面で読みやすいように、行換え、一部段落の行空け、小見出しの文字サイズ・書式の変更、画像の配置を施しました。


またまたマレーシア華人のPOPSについて投稿する事にしました。ブログの 「アジアPOPS日記」 では、ここに書ききれなかったネタや、乗せ切れなかった画像を紹介していますので、良かったら見に来てください(最下段で紹介しています)。

※今回紹介する歌手達※
林徳栄・e-male・張覚隆・巫啓賢・候美儀・小黒・小鳳鳳

1.林徳栄(リン・ダーロン/Jack Lim)

彼はマレーシアのFM局・MyFMの「陽光燦爛」(平日朝6時〜10時)などを担当しているDJなのですが、TVドラマに出たりTV番組の司会者もしているらしいので”マルチタレント”が正しいのでしょう。番組内では基本的に広東語で女性DJと楽しいトークを繰り広げていますが、華語を話すリスナーには華語で対応しています。MyFMの彼のプロフィールには4月8日生まれとだけ書かれていますが、彼は’04年の時点で29か30才になるのではなかったかと思います。

・<散落的城*>
マレーシアで’03年に発売された彼にとって初めての華語アルバムで、Gさんの協力により手に入れる事が出来ました。MyFMではアルバムの中から<我不要><散落的城*>と、広東語の<那天今天>が良く流されていました。アルバムには収録されていませんが、<我不要>のdance remixもある様で、それが良く流されている時期もありました(個人的にはdance remixの方が好きかも)。唯一広東語曲の<那天今天
>は、林徳栄自身の作詞なのですが、学生時代の彼の恋愛を元に作詞に挑んだのだそうです。

歌手としての彼はどちらかというと声質は優しい感じなので、バラードですと正直いまいちな感じを受けます。逆にノリが良い曲になると彼の歌声の良さが活かされてくる様ですので、2枚目を出す時にはアップテンポの曲が多めの方がいいかと思います。アルバムの最後にはMyFMのテーマ曲?が収録されています。MyFMのDJ全員で歌っていますが、時間の変わり目に「音楽無限的貼心空間〜」という部分が良く流されています。

VCDも付いていて、彼が歌を録音している時の様子から、ジャケットなどに使う為の服選びの様子も収録されていますし、<我不要><散落的城*>のMTVもあります。それぞれのMTVの後には、撮影の裏側も収録されています。セカンドアルバムも出るという話がMyFMのサイトに掲載されていた筈なのですが、どうなるのでしょうか。

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2.e-male

3人組の男性グループですが、年齢は10代後半〜20代前半でしょうか。しかしそれ以上の詳細はわかりません。

・<cool>
’02年にマレーシアのMyFMで彼らの<second chance>を耳にしてとても気になっていたのですが、縁有ってGさんの協力により手に入れる事が出来ました。彼らはHiphopグループかと思いますが、台湾でいう所の男子グループのenergy と言えば分かる人もいるのでしょうか?

5曲入りのミニアルバムですが、アルバムとして上手く纏まっていると思います。この中で個人的に一番いいと思うのが、爽やかでバラードっぽい<second chance>ですが、<JAM>も悪くないと思います。この曲は張澤(現在は張覚隆と改名)が作曲しているのですが、少し重い感じのロックがまた、彼らしいのではないかと思います。VCDも付いていて、<cool><勇敢愛><secondchance>はMVなのですが、<JAM>は途中でプロデューサーや、曲を提供した張覚隆も華語でコメントしています。

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3.張覚隆(Zhang Juelong)

先に紹介したe-maleにも曲を提供している彼ですが、彼が30歳である事を最近まで知りませんでした。ということは多分、’74年5月7日生まれになるのかと思います。彼の公式サイトも紹介しておきます。(http://www.juelong.com/)彼には台湾に進出したい気持ちがある様なので、その内例えば台湾のSONYと契約するのかもしれませんね。

・<関鍵時刻>
 ’04年にマレーシアなどで発売。マレーシアのロックレコードから、SONY(MALAYSIA)に移籍し、デビュー時から名乗ってきた”張澤”も”張覚隆”に改名して、張覚隆としては初めてのアルバムとなります。ブックレットは標準サイズなのですが、ケースが19×13.5cmと変わっています。レコード会社は「馬来西亜最強全能才華型性格歌手」と売り出している様ですが、最初は凄い文句だなと感じました。確かに彼は作詞・作曲・編曲・ミキシングからプロデュースまで自分でこなせるそうですが、台湾になりますと、例えば周杰倫(ジェイ・チョウ)や、伍思凱(スカイ・
ウー)などがそういうタイプの歌手になるかと思います。

一回で録音した<関鍵時刻>&<我多*多*多*>、自分が改名した事をネタにした?<神算>、’04年の初めごろに他界したらしい彼の愛犬の事を歌にした<BOB>、彼の尊敬する元バスケットボール選手のマイケル・ジョーダンからインスパイアされたという<喬丹>、彼が16歳のときの作品?<美夢>などなど、様々なタイプの曲が収録されているので飽きずに聞けるかと思います。ただ、<BOB>は気がつくと曲が大分進んでいた事になりがちかもしれません。

個人的に好きなのはエレキギターがベースの?<我安好>、ちょっと切ない<明白>です。<愛情好*害>も結構頭の中で何度も流れていたりします。4曲のMVが収録されたVCDも付いていて、<我安好>での彼はマレーシアのどこかの高速道路を運転しています。

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4.巫啓賢(エリック・モー)

’90年代以降のマレーシア出身の歌手の中で、中華圏で一番成功しているのが彼と思います。(それ以前の事は分かりません)

1963年2月9日にマレーシアのジョホール州で生まれたらしいですが、8才の頃に家庭の事情によりシンガポールに移住したそうです。その後シンガポールで音楽活動を初め、何枚かのアルバムを出した後、’88年頃には台湾に渡ります。台湾で何枚かのアルバムを出してもなかなかヒット曲に恵まれずに苦労していた様ですが、’94年に台湾でリリースした「太sha」がヒットした事で、人気歌手の仲間入りをした様です。

’96年には香港に進出し、広東語のアルバム4枚?(<有心><風中有nei><因為nei><心酸的情歌>)をリリースし、香港映画の「慈雲山十三太保」にも出演。その後は台湾を中心に音楽活動を続けている様ですが、香港では幾つかのTVドラマや映画に出演しているらしいです。そんな彼は、’97年には日本語の歌<それがきみの願いなら>で日本でのデビューも果たしています。

彼は香港の張学友(ジャッキー・チョン)に幾つか曲を提供している様ですが、確かに学友は「(中華圏の)歌神」と呼ばれている位に上手く歌いこなしているのですが、巫啓賢バージョンもなかなかいいと思うのです。歌声のタイプがちょっと違うというのも有るのでしょうね。(学友:ちょっと低めで時に泣きが入る。時にセクシー/巫啓賢:高めで爽やかな声だけど、時にシャウトする)

・<啓言賢語>
マレーシア華人歌手の関徳輝くんにはまって、他にもマレーシア出身の華人歌手の歌を聞いてみようと手にしてみたのがこのアルバムでした。張学友が彼作曲の曲を歌っているのですが、その曲がいいと思っていたのに、このアルバムは大人しめの曲が多いせいか、当時の私は彼の他のアルバムも買ってみようという気にななれなくなりました。このアルバムを手に入れた少し後で、彼の歌い方をもう少しくどくした感じの、台湾の伍思凱(スカイ・ウー)の<舞月光>にはまってしまったので、このアルバムは数年間放置される事となってしまいました。

・<太sha>
’94年に台湾で発売された中国語のアルバム。私が持っているのは中国で発売されたゴールドのディスクなのですが、台湾でヒットした<太sha>は広東語バージョンも収録されています。ということは、彼は々広東語が話せる人だったのでしょう。

・<我是ni的>
’98年に台湾で発売されたアルバム。中国語アルバムですが、タイトル曲だけは台湾語(福建語)です。中国語の「うぉしにーだ」ではなく、福建語で「わぁしりーえ」と発音すると思います。台湾で発売されたアルバムは付属のシングルCDとして、<我是ni的>のダンスremixが付いてくるそうですが、私が持っているのはマレーシアで発売されたアルバムですので、最後にbonus trackとして<我是ni的>のダンスremixが収録されています。

<啓言賢語>を聞く限りでは爽やかに歌う歌手というイメージがあったのですが、このアルバムを聞くと、時々シャウトする様な歌い方をしているので、その辺が彼の魅力の様な気がしてきました。<我是ni的>はバラード調なので、このダンスremixはどうなるのかと思いましたが、サンバの様な感じです。ダンスremixでは巫啓賢はシャウトしています。(画像にはこのCDが使われています)

・<それがきみの願いなら>
’97年に日本でリリースされたシングルCDです。日本語の歌と中国語の歌、そしてカラオケバージョンが収録されています。どういう経緯で彼が日本デビューする事になったのかは分かりませんが、作曲は巫啓賢自身、作詞が松任谷由美なので、日本のEMI側では彼の日本デビューにはかなり力を入れていたのではないかと思うのです。(その割にはこの曲は日本ではヒットしませんでしたが・・・)編曲が日本らしく洗練された感じのノリ(台湾の編曲ともちょっと違うと思います)なのですが、個人的にはこの曲は台湾っぽい編曲の方がはまっていた様な気がしますが、台湾の巫啓賢とはちょっと違う彼が楽しめるかもしれません。この歌での彼は結構力を込めて歌っています。

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5.候美儀(ホウ・メイイー/Peggy Haw)

前回の投稿では小鳳鳳や小萍萍のCDで私の手持ちの物を出来るだけを紹介しましたが、彼女も日本でもCDが発売された事のある福建歌謡歌手です。’75年12月24日にジョホール州Muarに生まれたそうで、16歳の時にラジオで歌ったのがきっかけで、ファーストアルバム<大肥妹・無縁的愛>でデビューしました。彼女は小鳳鳳や小萍萍に比べるとアルバムのリリース量は少ないようですが、旧正月向けアルバムも含めると、現在までに多分10枚くらいはリリースしているのではないでしょうか。

デビュー時から彼女は地元のレコード会社・銀城唱片に所属していたと思うのですが、’04年には台湾に進出する事となり、台湾のレコード会社から<再会口拉、初恋的人>が発売されました。

彼女の歌声は、小鳳鳳と小萍萍の中間に位置するのではないかと思います。キーが比較的高めなのは小鳳鳳に似ていると思いますが、コブシを回した唱法は小萍萍に似ています。正直ちょっと悪く言えば、彼女の場合は歌声に不安定な所があるのですが、個人的にはその辺がまた好きになってしまっているのです。候美儀・小萍萍・小黒が共演した旧正月向けアルバムも存在するようですが、福建歌謡に注目するのが遅かったせいか手に入れられないと思います。残念。

・<*大呆>
’93年にマレーシアで発売された3枚目の福建語のアルバムです。これは日本でも「愚か者」というタイトルで、対訳&解説付きで発売された事があります。POPSよりの歌も多いので比較的聞きやすいアルバムかと思います。<*大呆>では、彼女が所属していたレコード会社のオーナーだったらしい氾俊福さんがデュエットしているのではないかと思いますが、彼のコミカルな歌い声が曲調と合っていて楽しい歌となっています。

<*叫我做壊女核>は日本でいう所の’80年代後半のアイドルPOPSと思いますが(個人的には荻野目洋子や本田美奈子を連想します)この曲の彼女はコブシを回さずにアイドルっぽく歌っています。<流浪落*人>だけは華語で歌っていますが、地名は福建語寄りの発音の様ですし、所々で入る男性の合いの手は福建語の様です。

・<*嫌(示未)歹>
’02年に発売されたらしい(CDには発売年は書いていません)7枚目の福建語アルバムです。このアルバムジャケットの彼女を見ていると、台湾のターシー・スーやシンガポールの氾文芳(ファン・フォン)に似ているなと思うのですが、歌を聞くと彼女たちの歌声とは全く違ってきます。彼女たちの歌声は候美儀と違ってクセが無く爽やかな感じなのです。

彼女が所属していたレコード会社のオーナーだったらしい氾俊福さんが作詞作曲した歌が半分位収録されていますが、福建歌謡らしい歌から普通にPOPSとして聞ける歌までバラエティ豊かな内容となっていますので、氾俊福さんは音楽のアーティストとしてなかなか素晴らしい人なのだなと思います。このアルバムでは氾俊福さん作詞作曲のPOPS曲<感情難収回>が好きですが、この曲での候美儀はアイドルっぽく
歌っているので、かなり甘い感じの歌に仕上がっています。

福建歌謡の<紅燈美人>は楽しいノリの曲で、途中で力を入れた歌い方をする所が面白いと思うのですが、この曲は小萍萍も歌っているそうなので、機会があったら耳にしてみたいですね。<ni我相逢>では、インド系マレー人でありながら、福建歌謡歌手の小黒(シャオヘイ)がデュエットしていますが、彼の歌の巧さと候美儀の可愛らしい声がマッチしていていい曲と思います。<熱情的曼波>は元の歌は有名な歌ではないかと思いますが、それがなんなのか思い出せません。この歌の彼女はコブシは回していませんが、アイドルらしく歌わずに力強さを出した所がいいと思います。(画像にはこのCDが使われています)

・<再会「口拉」、初恋的人>
台湾で’04年4月に発売された台湾語(福建語)アルバムです。<*嫌(示未)歹>からこのアルバムの間に何も発売していないのなら、通算で8枚目のアルバムになります。台湾版のブックレットの表紙や中身は台湾のPOPS歌手のCDの様な雰囲気になっていますが、個人的にはブックレットを見ていて台湾のエルバ(蕭亞軒)の初期のアルバムを思いだしました。

10曲中歌謡曲っぽい曲が大半を占めますが、POPSよりの曲も幾つか収められています(マレーシア華人の氾俊福さんによる作品も幾つかあります)。上記の二枚のアルバムと比べると、歌声が少し安定してきたかなという印象を受けました。マレーシア華人の氾俊福さん作詞作曲の<阿花>は、28才で結婚を急いでいない(?)女性の事が題材になっている様ですが、候美儀の事を歌詞にしたのかと思いましたが、どうなのでしょうね。

このアルバムは中国やマレーシアでも台湾版とはちょっと雰囲気を変えて発売しています。中国版ですとCD+3曲のMV入りのCDとなります。マレーシア盤ですとタイトルが<阿花>になり、全曲のMV入りのVCDのみになりますが、台湾版とは曲順が違うし、タイトルを変えている曲も多いですし、中国版のVCDのMVとは撮り方が違っているので、出来れば3枚購入して比較してみるのも面白いかもしれません。尚、マレーシア版<阿花>には、喬華とのデュエット曲<繁華*是夢>と、<*嫌(示未)歹>に収録されている<等>もあります。

ちなみに、マレーシアの国営ラジオRadio5(第五台)の「我men的排行bang(マレーシア華人歌手の曲のチャート番組)」で、<阿花>が数週間連続で10位以内にランクインしていました。その頃は他の曲が殆ど華語だったので、そんな中で福建語の<阿花>はかなり健闘したと思います。このチャートで流されていた<阿花>は、マレーシアバージョンのものの様で、台湾でリリースされた曲のアレンジとはちょっと違っている様です。

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6.小黒(シャオヘイ/RAJU KUMARA)

インド系マレー人の彼ですが、小さい頃から福建系の華人が多い地区で育ってきたそうなので、福建語のネイティブなのだそうです。そんな彼と候美儀は仲がいいらしいです。(彼もジョホール州Muarの生まれなのでしょうか?)

・<大鑼大鼓迎新年>
’02年に発売された旧正月向けVCDで(福建語)、小鳳鳳と共演しています。CDもセットになっていますが歌詞カードはありません。小黒は候美儀と同じく、銀城唱片に長い間在籍していたのか、銀城唱片からは少なくとも5・6枚のアルバムを発売しているとの事ですが、「SOUNDLIFE TWIN STAR MILLENIUM MTV」 とジャケットに書かれている様に、この頃には小黒は小鳳鳳と同じ麗声唱片に移籍していたのでしょう。小鳳鳳とデュエットしているMTVでは華人のダンサー(女性4人と男性2人)と楽しく歌い踊っているので、見ている方も楽しい気分になれます。

’01年に発売されたらしい<8星拱照大拝年>の宣伝も収録されているのですが、華語の旧正月向けの歌が幾つか紹介されているので、そちらは華語の旧正月向けアルバムになるのかもしれません。小黒や小鳳鳳や子供のグループなどが参加しています。手に入れて、威揚の「8大巨星シリーズ」と比較してみるのも面白そうだと思っていたので、手に入れられ無いのが残念です・・・。

・<好勢了>
’02年に発売された福建語曲のVCDです。Gさんの協力により手に入れる事が出来ました。3曲目の<出外人>はかなりテンポの速いPOPS系の曲で、小黒は軍人の少し位の高い人(?)に扮しています。7曲目の<*無二句話>はカントリーっぽく、小黒は儒教の神様に扮している様です。8曲目の<頭前的小姐>は阿牛くんが歌いそうな曲ですが、華人の女性に恋い焦がれる男性を演じています。

最後の<青春就是本銭>はロックです。この曲では体育教師?に扮していて、教え子達は皆華人です(生徒役の子達の雰囲気から想像するに、中学4年生位という設定なのでしょうか?)。曲がロックなせいか、MTVの内容もかなりコミカルな感じになっています。演歌系の曲はそつなくこなせる歌手と思いますが、ロックなども悪くないです。

演歌系の曲ですが、最初の<好勢了>での小黒は青年実業家に扮していますが、2曲目の<*給ni看>は1942年のマレーシアの田舎町が舞台になっている様で、小黒が中心になって華人・インド系・マレー系の人が一致団結して、日本軍に抵抗しています。

<初恋夢><愛甲*軽*>には候美儀も出演しています。<初恋夢>の舞台はヒンズー教の寺院の様で、候美儀はインド系の衣装を着ていますが、、<愛甲*軽*>での候美儀は昔の中国風の衣装です。候美儀には<初恋夢>よりアップテンポでチャチャチャ調の<愛甲*軽*>の方が良く歌えている様です。<我的情我的心我的夢>はマレー華人の女性歌手・田水蓉も出演しています。この曲はPOPS寄りかと思いますが、良く歌えていると思います。(画像にはこのCDが使われています)

・<福建皇牌賀新歳 蔡可茘 VS 小黒>
’02年に発売された福建語の旧正月向けVCDです。Gさんの協力により手に入れる事が出来ました。蔡可茘(ツァイ・コーリー)も有名なマレーシアの福建歌謡系の歌手ですが、彼女と小黒の曲が交互に収録されています。本人は出演していなく、曲の途中で写真が出て来るだけです。蔡可茘の歌声を聞いたのは初めてですが、あまりくどくなく聞きやすい声質ではないかと思います。

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7.小鳳鳳(シャオフォンフォン)

彼女に関しては前回も紹介していますが、今回は彼女のアルバムの中で潮洲語の歌も入っているアルバムも紹介します。

・<千嬌百媚の弐 風真透>
’94年にEMIマレーシアにいた頃にリリースされた「千嬌百媚」シリーズの2枚目の福建語のアルバムです(一枚目は<千嬌百媚の壱>)。潮洲語の<地塊涼地塊坐>が収録されていますが、このアルバムでは「潮洲語の歌」という表記は無いので、最初は全て福建語の歌だと思い込んでいました。歌自体はノリがいいですね。華語や広東語の歌だと恋愛物の歌詞が圧倒的に多いと思うのですが、<地塊涼地塊坐>の様に、福建語や潮洲語となってくるとお金に関する歌も多くなってくるのでしょうか。

<風流老阿伯>は元々がデュエット曲なのかは分かりませんが、このアルバムでは小鳳鳳が一人で歌っていますし、<走馬燈>はちょっとPOPSの雰囲気がある様に感じる曲なので印象に残ります。

・<福建経典金曲2 茶山三桃調>
CDには発売年が書いてありませんが、’02年に発売された福建語(潮洲語)のVCDだそうです。<茶山三桃調>とはありますが、小萍萍(シャオピンピン)<山地風>の様に山地で歌われている曲を集めたアルバムではなく、今までに小鳳鳳が歌ってきた様々な歌を集めたMTV集の様です。

14曲全てに彼女が出演していますが、映像の殆どが歌詞に合わせた作りとなっている様です。字幕にはアルファベットでルビが振ってありますので、福建語(潮洲語)が分からなくてもカラオケが出来そうです。潮洲語の歌の<地塊涼地塊坐>と<門脚一撲梨>も収録されていますが、この2曲のアルファベットのルビを見ていると、福建語と近い様でいて違う発音が有るのだという事が分かりました。

<風流老阿伯>と<父子情深>では男性歌手の藍乙とデュエットしていますが、<風流老阿伯>で白髪・白髭で出演している彼は、<父子情深>では変装していなくて、小さい子供を持つお父さんを演じています。<新片予告>ではこのシリーズ物のパート1<算命>の宣伝と、彼女が初めて出演した?怪奇映画?の宣伝が収録されています。(画像にはこのCDが使われています)

<福建経典金曲>シリーズ?は、’04年の時点で5枚発売されています。1.<算命>、2.<茶山三桃調>、3.<福建経典金曲耀廣州3>、4.<「手并」出頭>、5.<故郷>となりますが、<茶山三桃調>、<−耀廣州3>だけ持っていても問題ないかもしれません。<−耀廣州3>は全体的にノリのいい曲がぎっしり詰まっているという感じで、演歌調の曲は苦手という方でも楽しめるかと思います。

・<経済大風*>
’98年に発売された福建語アルバムです。面白いので紹介します。私が持っているのは同じレコード会社から’03年に再発売された物の様で、タイトルは<小鳳鳳(童欣)福建新専*>となっています。

<経済大風*>はオリジナル曲の様ですが、’98年頃はマレーシアも経済はかなり良くない状態にあったので、「経済状態に台風が吹き荒れる」という感じのタイトルのこの歌が作られたのではないかと思います。MVはほぼKL市内で撮影された物なのでしょうか、小鳳鳳が歌っているバックで経済指数の様なグラフも出てきたりします。<銭銭銭>はお金の事が歌われているのですが、華語だと恋愛や人生についての
歌詞が殆どになってくると思うので、こういうストレートな内容の歌は面白いと思います。

<世界第一等>は、香港の劉徳華(アンディ・ラウ)が’97年に発売した中国語アルバムの中で台湾語(福建語)で歌っていたので、それのカバー曲になります。作曲は台湾の伍(イ百)&CHINA BLUEのボーカル・伍(イ百)が担当していますが、ウーバイらしい曲と思います。小鳳鳳はあっさりと歌いこなすでちょっと物足りない感じがしますが、劉徳華の場合は、彼の濃いめの歌声が歌とマッチしていると感じます(ちなみに劉徳華は台湾語は話せないので、ルビを振って録音に臨んだらしいです)。

POPSでバラード調の<心愛的人実在可恨>は、候美儀(ホウ・メイイー)も<*嫌(示未)歹>の中で歌っているのですが、個人的には候美儀のちょっとクセのある歌い方の歌の方が耳に残ります。<愛ni無條件>は恋愛物のMTVとなっていますが、三角関係の内容になっています。小鳳鳳がマレー系かインド系の彼と、マレー系(?)の女性が会っている所を目撃してしまう訳です。

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Intraasia注記:以上ひでこさんの作品でした。当サイトの「ゲストブック」に皆さんの感想と意見をお寄せください。

2005年12月追記:「マレーシア出身の華人歌手に関するネタを中心に更新中」というひでこのブロッグ アジアPOPS日記 へどうぞ。ブロッグ転居した後のアドレスになっています。


2004年10月21日掲載