マレー民間伝統薬である強壮剤 Tongkat Aliの紹介


マレー民間薬はマレー人居住地だけでなく繁華街の薬屋(ドラッグストアーでないタイプ)にもおいてあります。そういう薬屋が多い繁華街はチョーキット、TAR通り、マスジットインディア通りなどです

筆者は今週(7月末)ある用事でセントラルマーケットへ行った時、たまたまマレー薬の販売促進カウンターがあったので、立ち寄って写真を撮りました。

伝統的マレー薬は種類が豊富ですが、マレー人以外にはたいへんなじみの薄い薬です。中国伝統薬のマレー版とでもいうべき、昔から伝わる草木のエッセンスや生物を伝統的手法で調剤した薬のようです。塗り薬、飲み薬といろいろあります。その中で最近特に脚光を浴びているのが、ハーブの強壮剤です。

99年中頃からマレーシアでもViagraの販売が許可されたので、もう密輸で買う必要なくなったそうですが、それでも医師の処方箋が要るし一粒あたりの単価もずっと高いわけです。

そこで昔からあるこのマレー伝統ハーブ強壮剤Tongkat Aliが改めて見直されているようです。左写真はTngkat Aliの苗木で、その効能と説明は下段の新聞記事をご覧ください。

このマレー薬販促コーナーには数種のTongkat Aliがおいてありました。名前は有名でも日頃こういう薬をマジカに眺める手にとってみる機会はなかなかありません。やはりこういう薬は人々の興味を引くようで眺めている人も多く、筆者も興味半分ながら紹介してみようということで、下に写真を載せておきます。

カプセル状にしたTongkat Aliですと60カプセル入り1瓶がRM16.80です。商品名 Kapusel Tongat Aliとか書かれています。写真でおわかりのように外観はスマートですね。



最近ペナンやクアラルンプールの極一部のマレー系とインド系のコーヒーショップ(茶店)でTeh Tarik Tongkat Ali がメニューに入ってます。このコーナーに置いてあったのはカプセルと同じ会社製品の Kopi Tongkat Aliです。つまり粉末コーヒーにTongakt Aliを混ぜた物のようです。200g入り1瓶がRM13.90です。 ブランド名KOPITOといいます。下左写真。



もう一つの上右写真に示したのは女性用のハーブです。女性特有の病気とか産後に効くとか。60カプセルでRM16.80です。

注: Tongkat Aliについての説明は別ページにある「缶飲料のTongkat Ali紹介」ページをご覧ください。

99年7月31日掲載


伝統的精力増強ハーブ Tongkat Ali飲料 JUNGLE KINGの紹介


始めに
Tongakt Aliとはどのようなハーブかについては、下段に収録した過去の「新聞の記事から」掲載分をご覧ください。

トンカットアリのマレーシアでの現状

この1,2年ほどTongkat Ali (トンカットアリ)を商業薬品化する試みが盛んです。今年のマレーシア製品大展覧会Expo Cintai Malaysia(99年8月後半開催されました)では数社がTongakt Aliを製品化したTongakt Ali薬品、各社によって商品名はもちろん異なる、を展示して盛んに宣伝していました。去年の同種の展示会ではわずか 1社しか見受けなかったことを思えば、製品化活動がずっと増えたわけです。

Tongakt Aliは伝統的マレー民間薬として、マレー薬屋や街頭香具師が昔から販売していましたが、この数年のViagraブームのため、この伝統的民間薬がマレーシアでは効能と商品面から見直されたわけです。それ以後しばしばマレーシアのマスコミやさらに国会でも取り上げられ、それにつれて地元製薬会社もその製品化に手をつけはじめたのです。

現在いくつかの会社のTongkat Aliが市場に出ていますが、大手のEuryco が一番知られてよく売れているようです。Intraasiaは過去数回このTongkat Aliをホームページ内で取りあげました。またいささか興味半分で薬品Tongakt Aliをビジネス情報の別ページで紹介しています。

缶飲料という斬新なアイデアで登場

ただ紹介はしているものの薬品という形ですから、薬品は各国当局の承認事項となりますからそれを日本に輸入するのは難しいとは思っていました。ところがごく最近新聞であるメーカーがTongkat Aliを缶入りドリンクの形で販売開始するというニュースを読み興味を持ちました。筆者がこのマレーシア製品大展示会を訪れた際、そのメーカーが展示出品していたので、実物を味見し写真を撮りサンプルも入手できました。宣伝活動をしていたその会社の幹部に話を聞いたところ、アジア諸国特に日本にも輸出したいとたいへん積極的です。

他社のTongat Ali製品と違って画期的なのは、缶入り飲料スタイルですので、医薬品としてでなく栄養ドリンクとして国内外の市場に入っていくことを狙っているわけです。小売り価格も日本円にすれば1缶200円前後ですから妥当なところでしょう。

下の写真に示した Tongat Ali飲料”Jungle King”を製造販売する会社は、よくしられたマレーシア製ミネラルウオーターを製造販売している企業グループの1社です、この企業グループは他業種でも手広く商売をしているようです。今後マレーシアではスーパーマーケット、薬局、ドラッグストアなどで積極的に販売活動していく方針です。尚写真で”Jungle King"が載せられている白い物体がトンカットアリの根です。

これまでの薬品という形でなく栄養ドリンクという形であること、この会社が日本輸出へ積極姿勢であること(最終的には日本文字印刷も考えている)、飲みやすい味で手ごろな値段であること、マレーシアで証明されているように安全であること、Viagraに代表されるように精力剤への需要は強いなどから、筆者はこの”Jungle King”のマーケットは日本でもあるのではないかと思った次第です。

日本での代理店販売募集はしていません

ということでIntraasiaがこの製品を扱う日本での代理店探しに手を貸すことにして、募集しましたが結局具体的な話しには1件もむすびつきませんでししたので、ここでは単なる紹介にとどめておきます(2000年)



”JUNGLE KING” の紹介パンフレット文面 (原文をIntraasiaが翻訳)


学名Eurycoma Longifolia と呼ばれるTongkat Ali(トンカットアリ)はマレーシアの熱帯雨林や東南アジアの森林奥深くで繁殖する植物の根です。

民間伝承のなかでTongkat Aliは伝統的に健康増進・強壮とか活力回復の特性で知られています。その根は催淫剤としての効能があると信じられていたので、男性の精力を強める目的でも使われてきました。

今日Tongkat Aliの研究は尚続行中ですが、他の多くのあまり知られてない効能も持っています。

商品名”Jungle King"と名づけたこのTngakt Aliを飲んで疲労回復させ、バイタリティーと自信を取り戻しましょう。充実した活力に満ちた生活スタイルを楽しもうではありませんか。

そうです、"Jungle King”はTongkat Aliの液体分から100%純粋に抽出したので、身体にすばやく吸収していきます、そしてそれが有効に素早く効くのです。"Jungle King” Tongkat Aliは次のような効能を持っています:


"Jungle King”Tongkat Aliはどんな時どうのようにして飲むべきでしょうか?
"Jungle King”Tongkat Aliは毎日お飲みください、そうすれば違いが感じられます。

お勧めの消費量
普通の飲料と同じように毎日少なくとも1缶お飲みください。室温のままで又は冷してお飲みください。

"Jungle King”は厳しい品質検査の元で、Tongkat Aliを純粋に抽出したものです。
"Jungle King”Tongkat Aliは


各種データ

含有成分: 精製水、Tongkat Aliからの100%抽出液、糖分は1Kgあたり6mg、許可された非栄養甘味物質の Acesulfame Potassium(Ace-K, E950)

1缶の量: 250cc、

関税分類コード: 2106.90.800, 2202.10.100 です

原産国: マレーシア

以上パンフレットより


過去の「新聞の記事から」 に収録したTongkat Ali関係の記事


98年6月21日の新聞記事

Tongkat Aliはマレーシア産のViagra か

ある意味では、Tongkat Aliはマレーシア人の心理に催淫剤・媚薬として確固とした地位をしているように見える。その性欲起こし剤としての効用は本物である事を示してきたし、Tongkat Alihaはそれ以上の物である。それは芳香のある朝鮮人参の根のマレーシア版みたいだ。

Tongkat Aliの字義は、人名アリのステッキ又は松葉杖ということで、男性の媚薬剤及び強壮剤として伝統的に使われてきたことの明らかに示している。伝統的にこのハーブは、解熱剤としてマラリヤ治療薬としても用いられた。 このハーブはSimaroubaceaeの一種であり、マレー半島、ボルネオ島、スマトラ島で採取される。

Tongkat Aliのこうかをマレーシアの朝鮮人参としてきちんと理解するためには、中国漢方薬では薬とハーブがどのように分類されるかを見てみるのがいいでしょう。

マレーシアにおいて研究の結果わかった事は、Tongkat Aliのそれぞれの構成物質と全体からの抽出物はたしかに性欲引き起こし、抗マラリア、解熱、抗ヒスタミン、抗腫れなどの効用を含んでいるのです。ですからこれは肉体的にも精神的にもその行動を助けることになります。さらに中国漢方の定義では上質な薬として、消耗、疲労の治療にも用いることができます。Tongkat Aliは治癒機能の効用を高める自然薬 強壮剤としても分類されます。

これは媚薬としての評判にたしかに違わないのです。最近動物実験でその性的力を強める効用が実証されました。USM大学と医学研究所とシンガポール大学の5年の及ぶ研究です。
正しい量と服用頻度を守れば副作用はないでしょう。朝鮮人参類のものは一般的に、適度な服用であれば問題ないでしょう。

Tongkat Aliは伝統的カンポン(村)の民にとってはたいへん高価な強壮剤です。年取った人に特に有益でしょう。なぜなら食欲向上、消化向上、肌と筋肉をよくし、免疫能力を高め、衰えた性的エネルギーを復活させますから。
ある時(マレー村の祈とう師)ボモが私(この記事を書いた人)にいいました。「Togkat Aliを若い時に使いすぎるな。年取ってからにとっておきなさい。 そのときそれがどれだけおまえのためになるかわかるのだ。」 と。
この筆者は薬剤師で、大学で博士過程を遂行しています。


99年8月1日付け記事

理科大学USMのAng博士は長年Togkat Aliを研究しており、その業績に対してこれまでに様々の賞をマレーシアだけでなく英国、米国からも得ています。

そのAng博士の研究はねずみを使用した研究で明らかになったことは、Tongkat Aliはホモ性を呼び起す事はない、性的パートナーを区別するに足るオスの能力を変えることはない、性的に活発なねずみを去勢した後でTogkat Aliを与えたら、それでも性的能力を維持していた、餌にTogkat Aliを混ぜると性的衝動を増す、などという事です。

「人的試験でこれらを証明するのは非常なる課題です。そこで今我々は国家家族計画協会と医学研究所の協力と援助が必要です。」とも述べています。ただTogkat Aliは他の性的興奮剤と違って安全な代替え品であるだろう、とのことです。

99年8月20日掲載