マングローブ森林の河と沿岸をボートで巡るツアー


筆者がこの通称 ”マングローブリバークルーズ”を当サイトで初めて紹介して以来2年半近くたちました。その後ツアー内容に多少の変更がありますよ、と催行する ニッポンメットシン・トラベル&ツアー社の社長加藤さんから聞ていました。そこで今回ランカウイを訪れた時、再度このツアーに参加させたいただきましたので(2001年10月末)、その報告を書いておきます。

このマングローブリバークルーズツアーの舞台になるTanjung Ruhは島の北端に位置する岬です(Tanjung とは岬の意味)。その岬へ通じる道路を走っているとやがて目の前に海岸が開けてきます。そこから眺める浜辺の白さと沖に微妙な配置で浮かぶ極小の島の景観は、はっとする美しさです。この付近にはよく知られたタンジュンルー・リゾートがありますね。

ツアー開始

さてツアー用のボートが発着する川岸は、島の中部から北部へとずっと流れる川が海に注ぐ手前500mほどの内陸の地点です。従って流れはゆるやかです。この場所は本来地元の漁師のボートが発着する小さなボート発着場ですので、何艘もの小さな漁船とともに観光用のボートや豪華なヨットもいくらか停泊しています。

チャーターされるボートの操舵はこのツアーが始まった時から操舵を務める、元漁師で島の河川や沿岸の生物と地理に詳しいというJaffarさんです。ボートは12人乗りのファイバー製ボートで(右の写真)、人数分のライフジャケットもちゃんと用意されています。

ホテルや島の各旅行エージェントなどを通じて申し込まれた日本人観光客の方の到着を待って、10時少し過ぎボートが発着場を出発します。

まず川をゆっくり下りながら加藤さんが簡単にその日の見所とマングローブの概論を説明されます。加藤さんは日本エコツーリズム推進協議会会員でマングローブ専科ですので、このあたりの知識はたいへん詳しいのです。だから”マングローブ遊学ツアー”と案内パンフレットに添え書きしててありますよ。「この川を中心とした一帯85エーカーに及ぶマングローブ林は森林保護地帯であり、当然勝手な伐採は禁止されています、エビの養殖も禁止されています。」 などと加藤さんの説明が続きます。

   

上2枚の写真は種類の違うマングローブの木で、いずれも水面中に生えています。右写真のマングローブはめしべの目立マヤブシキです。マングローブとはどのような植物かの簡単な説明はこのページの下段に掲げた資料を読んでいただくとして、ボートはまもなく海に出ました。この日は大潮を数日後に控えており且つ満潮時からそれほど時間が経っておらず、従って川の水位が高かったのです。潮の状況によってその日のツアー順番が多少変わる事は承知おきください、とのことです。

小さな島で生物観察

ボートが海に出たか出ないかあたりで小さな小さな島に近づいて行き、大型で水中も泳ぐ大型のトカゲ(monitor lizard)を探します。下左の写真は近づいて行った島の姿です。岩には野生のランが生えています。河口あたりにはカニ食い猿とメガネ猿が生息しているとのことですが、この猿は水際に棲息しているカニなどを探して水際に出てくるそうです。この日はそこでは姿を現してくれませんでした。後で川岸の木々で遊んでいる、エサをあさっていた?猿を見ることができました。右下写真に示したのは、岩場で寝ているオオトカゲです、ボートが近づいても眼を覚ましませんでした。

  

沖に出るにつれて海水は青く澄み出してきました。さらに別の小さな岩島に寄り、ボートを停め熱帯魚にエサを与えます。ボートの乗客がばらまくパン屑をめがけてたくさんの熱帯魚が寄ってくるのです。水面に飛び出すくらいの勢いでエサに食いついてきます、といっても別に危険な魚ではありませんよ(下左の写真)。
次に別の岩島に近づいて、ボートから水面上にそびえる洞窟の天井にへばりついているたくさんの小さなコウモリを眺めます。洞窟のすぐ近くまでボートでで寄れるので、下右の写真ではその様子がよくわかりますよね。

  

さてボートは島の一画にあるセメント工場方向に海上を進みます、進行方向右手にはタイ領である大きなTarutao島がその姿をはっきりと現しています。実に近い、スピードボートで30分も飛ばせば到着する距離でしょう。マラッカ海峡に浮かぶランカウイ島の位置がマレーシア海域の北端ですから、島の北側の海域はタイ海域と接しているのです。

大コウモリの棲む島

しばらくして左手にランカウイ島のセメント工場、右手にタイの島を見る位置にある大コウモリの生息する島に近接し、急斜面に生えた林の中にコウモリを加藤さんが探します。加藤さんは目ざとく姿を見つけてその位置を乗客に教えてくれますので、ツアー参加者は木にぶら下がったたくさんの大コウモリの位置を肉眼で確認したり、ボートにいくつか用意してある双眼鏡でその姿を追います。揺れるボートから目指す物体を探すのは簡単ではありませんが、一度視界に捉えればさすが双眼鏡、あの奇妙な姿がよくわかります。しかしこの大コウモリの姿をカメラのレンズに捉えるのは至難です、通常の小さな望遠デジカメ程度ではとてもコウモリの姿は写りませんので、このページに掲げられないのが残念です。

ランカウイに大コウモリが生息するのは唯一この Pulau Dangli島だけで、野生の果実類をエサにする種のコウモリだそうです。日中は当然ながらほとんど活動しません。前回筆者は多少飛んでいる姿を見ることができたのですが、この日はいずれも”木でお休み中”の姿でした。尚どの島もボートが近接して対象物を観察するだけで、上陸する事はありません。

トビ・ワシの餌付けを楽しむ

さてこのコウモリの棲息する島を離れてさきほどの河口に戻ります。ランカウイ島は山岳の豊富な島ですからその森林や絶壁の木々を根城にして、トビとワシが生息しています。ボートが河口付近に近づくに従って、河口付近にそびえる山々からシロガシラトビとシロハラウミワシがボートの上空付近に寄ってきます。

注:シロハラウミワシ(white-bellied sea eagle) ランカウイ沿岸に棲息する猛禽類の中では最大。シロガシラトビ(Brahminy-kite)は島のシンボル。、

最初は遠くに数羽ぐらい見止めるられる程度だった数が急に増加して、気がつくといつのまにかボートの上空ではすでに数十羽が旋回しているのです(下左の写真)。なぜ急にこんな鳥の数が増えたのでしょうか? それは加藤さんがこのあたりの海域で2000年ごろから始めた、トビとワシの餌付けに成功されたからなのです。加藤さんいわく、「人間よりはるかに優れた視力を持つ鳥たちは、ボートが河口付近に近づく前からエサを待って上空を旋回しているのですよ」 とのことです。ころあいを見計らって加藤さんが用意してきたエサ、鶏の脂身部分の皮、約2Kgを海面にばら撒きます。するとトビがざっと急降下して、水面に浮かんだそのエサをつかみ急上昇して行きます。

   

島にはこんなにたくさんのトビが棲息しているんだな、と驚くほどの数です。動きの速いトビの姿を液晶画面のデジカメに写すのは大変です(下左と中の写真)、筆者は海面でトビがエサをつかむ瞬間を狙ったのですが、結局1枚も成功しませんでした。こういう時はファインダー付きのカメラでないと難しいですね。写真はともかく、野生のトビをこれほどまじかに見たのは筆者は初めてですし、えさをつかむという貴重な瞬間の姿を観察できるのは、他ではまず得られないでしょう。同乗の参加者の皆さんもたいへん喜ばれていたように、この行程は常に参加者にたいへん人気あるそうです。まこと同感です。

  

この日エサをつかんで飛び回っていた鳥のほとんどは、ランカウイ島のシンボル鳥でもあるシロガシラトビでした。この餌付け時にやって来るのは、それ以外に2種あるとのことで、トビより大型のシロハラウミワシとクロワシだそうです。海上に浮かんだエサがなくなると、トビは飛び去って行ったのです。こうして島のトビ・ワシ君たちはほぼ毎日催行されているという加藤さんのボートを待っている事でしょう。
上右の写真は、餌付けでまかれたエサをつかみ去った後、ずっと離れた所にある木の枝に捉まってそれを食べているトビの様子です。

注:シロガシラトビは英名Brahminy-kiteです。しかしマレーシア観光庁などが発行している英文パンフにはこの鳥のことを reddish brown eagle と書かれています。ランカウイとはこのreddish brown eagleの古マレー語名に由来しているのです。ですからこの鳥は島のシンボルであり、それを記念してKuah町のフェリー乗船ターミナル横にあるDatarang Lang広場には巨大なreddish brown eagleの銅像が飾られているのです。加藤さんは、専門書で確認したところこの鳥はワシの種でなくトビであると説明されています。


マングローブの川に戻る

その後ボートは河口を過ぎて川を上っていきます。川の両岸はマングローブの林です(下2枚の写真)。この日は薄曇で、ボート上で浴びる風が心地よいのです。時折ボートを止めて、加藤さんのマングローブの説明が始まります。筆者はこれまで加藤さんの書かれた説明資料を何回か読んでいたので、多少は知識があったのですが、やはりマングローブの木々を目の当たりにして受ける説明は要領よく飲みこめますね。

    

この地に生えるマングローブの種類には数十種類あるそうで、その中から興味深そうなものを選んでの説明が続きます。上左写真に示した木はくねくねとした姿の根が興味深いですね。ホウガンヒルギという種類の木は、大型のグレープフルーツ形の種子外皮を持ち、その中に8つの種子が入っています。この外皮が熟して自然にはじけて種が水中にまたは泥の上に落ちるのです。上右の写真に示しているのがそれで、1個1個の種は結構大きいのです。

養魚場に上陸して昼食

川をしばらく上っていくとそろそろお昼、昼食の時間です。そこで昼食時は魚の養殖場に上陸します(下左の写真)。上陸しますと言ってもこの養殖場は海上にイカダ式に定置して浮かんでおり、マレー人若者が常時数人寝泊りして魚の世話をしています。加藤さんのボートはいつもその養殖場を昼食兼休憩場にされています。そのため加藤さんが島の町で注文生産させて、船でこの養殖場まで引っ張ってきたという近代的トイレまで整っています。下右の写真でお分かりのように、安宿のトイレなどよりずっときれいで広いトイレです。「もちろん海を汚さないエコトイレですよ」 とおしゃっていました。島の片隅の河川上でこんな現代的トイレに出会ったので、筆者には驚きです。ツアーの参加者は全員日本人ですから、このあたりたいへん気を使ってありますね。

  

この養殖場は水のたいへん静かな場所なので養殖場の床が揺れる事はまったくありません。丸テーブルについて皆で食事します。メニューは加藤さん夫婦が家で毎朝手作りされているおいしい和食弁当です、麦茶まで用意されているので言うこともありませんね(下左の写真)。日頃全く日本食を食べない筆者には画期的な食事でした(笑)。

   

さて食事が済むと、テーブルを囲んで加藤さんのマングローブ講義が始まります。上で紹介したホウガンヒルギの種の実物を参加者に配ったり、またメヒルギの種を手にしての説明です。さらに養殖場においてある、マングローブの苗を植えた鉢を教材にして、メヒルギの育て方の説明を受けます(上右の写真)。植物好きな方ならツアー最後に配られる種を日本に持ちかえって、家で栽培するのがきっと楽しみなことでしょう。「これらのマングローブの種はまだ根の出ていない種子状態ですから、日本の検疫で問題になることは全くありません、是非家で育ててみてください」 と加藤さんは語っています。このツアーに参加されたたくさんの方から、持ち帰ったマングローブ種子の成長を伝えるメールが加藤さんに届いているそうです。

ところで、こういった魚のイカダ式の魚の養殖場は他にもあり、中にはムール貝の養殖している所もあるそうです。養殖場の運営は民間会社でもちゃんと水産庁の管理下にあるそうです。

支流にボートを進め生物観察続行

さて昼食後一休みし1時からまたボートに乗り、マングローブ原生林の中を流れる川クルーズを続けます。途中から支流に入り、川地と沼地に棲む生物の観察です。マングローブの林の中をカワセミが時折現れて飛んでいきます。なにせ用心深い鳥であり動きがすばやく、カメラに写すのは並大抵の技術ではできません。ましてや筆者の液晶画面のデジカメではとても無理でした。カワセミが魚を取る瞬間を見られたら最高に運の良いことでしょう。尚時にはカワウソも出現するそうですよ。

この日は満潮になってからそれほど時間が経っていないので、川の水位は比較的高く、そのため沼地が比較的少なく、たくさんみられるはずのムツゴロウ(Mad Skipper)は少ししか見られませんでした。ただ他の地方ではそれほどみられないであろう 木に登るタイプのムツゴロウを観察できたので満足でした。筆者は普通のムツゴロウはいろんな地方、場所でたくさん見てきましたが、木に登るタイプの種は初めて見たからです。

沼地ではカニの種類であるシオマネキがたくさん出てきて活動始めています。片方のハサミが異常に大きなカニです。下方の写真では1匹だけ写っていますが、何100匹ものカニが出現している沼地もありますよ。こうして川岸と沼地をボートで巡っているといろんな生物の独特な世界に浸れるのです、都会生活では決して味わえない一時ですね。

  

上左写真に示したのは川の上をまたいだ形の洞窟です。この日は水位が高かったので、ボートによるこの洞窟くぐりはあきらめたのです。時間が経つに連れて、水位がわずかずつ下がり沼地が見えてきます、するとその沼地に伸びたマングローブの根が乱立している様子がよくわかります(上右の写真)。この根は横に広がって呼吸根となります、呼吸根の間にシオマネキがいますね(下左の写真)。この小さな根が無数に沼地の上に突き出た様子を写した写真が下右です。マングローブの根の様子はこのように水位が下がるに連れてよく観察できるのです。

  

お土産にマングローブの種子

さて支流を引き返して本流に戻りました。途中で数回ボートを止めてマングローブや生物の観察です。川岸に生えたメヒルギの木近くにボートを止め、加藤さんがその種子を取って参加者に配ります(下右の写真)。下左写真に示したのがその細長い種子を持つ種のマングローブです。この種子は熟すと枝から落ちる、その木の下が沼地であれば先端が沼地に突きささって、やがてそこで芽が出る、もし水中であればその種子は流れて行きどこかで地面にたどり着き、その場所で芽を出すことになるそうです。こうして木としては比較的寿命の短い、45年ほどとか、マングローブの自然のサイクルが永久に繰り返されていくのですね。こうした自然の場を目の当たりにすると、自然の営みをいつまでも残しておきたいなと素直に思えてきます。

   

マングローブの木を材料に炭焼き

出発したボート発着場に戻る少し前に、川岸に建つ炭焼き小屋の前を通りすぎます。2年半ほど前筆者がこのクルーズに参加した時は、炭を焼いている時期でしたので、上陸して炭焼き現場を見学しましたが、現在は炭焼き休止時期だそうで今回はボートから眺めるだけでした(右の写真)。

この炭焼き休止の理由は、一帯が保護森林地帯であり、マングローブを勝手に伐採できないよう守られているからです。川岸にはところ所に禁止を知らせるマレーシア語の看板が立てられています。また、タイ人漁師などもやってくるためでしょう、タイ語の禁止文句を書いた看板もありました。

炭の材料になるマングローブは5年を過ぎたマングローブを選んで伐採するそうです。この炭焼き小屋には5つの釜があり、炭焼き時期には1回に2週間かけて焼くのです。ランカウイ島では唯一の炭焼き小屋ですが、ここで炭焼きするのはすべて出稼ぎのタイ人とのことです。筆者が以前訪れて当サイトでも紹介しているペラ州のKuala Sepetangの炭焼きは地元産業として存在していますが、このランカウイの炭焼きは自然保護林地帯にあるため産業とはちょっと呼べない状態ですね。いずれにしろ今では貴重な炭焼き現場を目にできるので、炭焼き時期に遭遇された参加者はこのツアーの楽しみがより増すことになるでしょう。

尚ツアー参加者には炭焼き時期の有無に関わらず、日本の備長炭並に良質なこの炭のサンプルもお土産に配られますので、ボート乗船時に手渡された資料パンフレットに書いてあるような消臭剤的使い方をすれば、その炭が長期に渡って有効活用できますよ。
こうして2時半頃ボート発着場に戻りました。楽しく且つためになるまさに”マングローブ・エコ遊学のツアー”でした。

以上このツアーはニッポンメットシン・トラベル&ツアー社 (このページ上のフレーム内の項目 『リバークルーズなどを催行する日系旅行社』 ページに詳しい紹介があります)が催行するものです。問い合わせまたは予約は、そのページに載せた ランカウイの同社宛てに直接届く、『お問い合わせ・予約フォーム』 をご利用ください。

「島に到着してからは電話でもいいですよ。」 とは加藤社長のことばです。その際は一言「Intraasiaで見ました」 と付け加えてくだされば、筆者も紹介したかいがあります。


2006年11月追記、2001年11月10日掲載


以下は加藤社長から以前ファックス送信されてきた案内文書をそのまま掲載したものです。

リバークルーズ(マングローブ自生林生態系遊学ツアー)


マングローブの自生林と中心とした、海と森を4時間に渡り大自然を満喫していただく、自然を楽しみながらの「エコ遊学」です。
マングローブという植物は一般の植物と違う大きな特色を幾つか持っています。

このような特色を観察しながら、マングローブ自生林に集まる海の生き物と、森の生き物などの姿を遊学していただきます。そして、マングローブは地球にやさしく「人間に最も優しい」、未来に残さなければならない森であることを理解していただくツアーです。

ツアー内容

ボート航行中に出現可能な動物と野鳥は次ぎのようなものがありますが、当日の潮の状況、天候の状態によって異なります。
鳥: カワセミ(ナンヨウショウビン、チャバネコウハシショウビン)、ゴイサギ、シギ、ワシの3種、ホーンビル、サンバード
動物: 蟹食い猿、スペクタクルリーフモンキー、イグアナ、カワウソ
海洋生物:イルカ2種(バンドウイルカ、ネズミイルカ)、オオクラゲ、熱帯魚多種、小エビの群れ、アジの大群など

当社の特別サービス
双眼鏡、雨具、冷たいおしぼりなどを用意しています。さらに備長炭に勝るとも劣らぬマングローブの炭をプレゼントします。


マングローブ リバークルーズのさらなる説明


タンジュンルーは、ランカウイ島の最北端に位置し、手付かずの大自然が多く残っており、島隋一の景観を誇るところです。案内いたします主な見所を簡単に説明させていただきます。尚タンジュンルーとは西洋松の岬の意味です。

マングローブの自生林

マングローブとは、マンガルという言葉とグローブという言葉の合成語で、南米の原住民が使っていた言葉と英吾がミックスされています。日本では、ヒルギと呼ばれ、230年前に沖縄地方で発見されています。海水と淡水が入り混じる沿岸に生育する植物郡の総称であり、世界では115種もあります。タンジュンルーには10数種類ありますが、その中で7、8種類が観察できまして、またマングローブ樹海の太古の姿がご覧になれます。

小動物の天国

猛禽類のワシ、水辺の野鳥、サル、イグアナ、大コウモリ、カワウソ、イルカ、ムツゴロウ、シオマネキなどが棲んでいますが、その日の海洋条件や天候が影響しますので、その日により何が出現するかわかりません。警戒心も強く全てを観察できるとは限りません。ただ「ワシの餌付け」、「熱帯魚の餌付け」は毎日ご覧になれます。

炭焼き小屋

森林局の管理のもとにマングローブの炭が焼かれています。マングローブを保護する上で、間引き、老木の伐採、などをしながら焼かれる炭は、品質もよい事から多様に使用されています。日本へも輸出されています。

未来に残そうマングローブ

地球、人間、そして、小動物にとっても非常に大切なマングローブ!!
フロンガスやダイオキシンで汚染されている地球を守ってくれるのは、マングローブの自生林です。栄養豊かな海を作るのもマングローブ、人間の必要なオゾンをいっぱい作ってくれています。

お願い

当ツアーの案内は、マレーシアネイチャーソサイエティー会員、日本エコツーリズム推進協議会会員のマングローブ専科研究員が担当いたします。

2001年7月6日掲載


マングローブリバークルーズのブロッグ


「海と森の生態系の守護神マングローブフォーレストリバークルーズ、かけがえのない地球の仲間に会える旅」
とタイトルに添え書きされた 2つのブロッグを加藤さんが作成されていますので、ここで紹介しておきます。ツアーの最新情報と見事な写真の数々をどうぞご覧ください。


2006年11月6日掲載