2003年

4月30日
新身分証カードのより多目的カード化

マレーシア国民が携帯しなければならない身分証明証の新カードMyKad に組み込まれた機能などの安全面を強化するプログラムを現在立証しているところであると、これを請け負った会社が発表しています。MyKadの切換え登録とそれを利用したオンラインサービスが増加してもそれに問題を起こさないようにと、システムのテストと確認中です。

最低64KのICチップを組み込んだMy KadPKIは政府の多目的機能カードで、デジタル証明ができるようになっています。組み込まれたデジタル証明によって偽造などを防ぐ安全機能ががあるとしています。これによってカードの所有者はインターネットなどでデジタル証明の必要な交易などができるようになります。MyKad は身分証のデータだけでなく、パスポート情報、運転免許証、電子財布、Touch & Go、健康情報記録、銀行の現金出入機能を組み込めるようになっています。

(Intraasia注:このMyKadについて筆者がいつも思うのは、多機能でものすごく便利だが反面大きな危険性を秘めているということです。紛失したらこれらの組み込まれた機能が全部使用できなくなること、それ以上に重要なことは、どんな防止技術であれ人間が作った技術を人間が破れないということはありえないので、意図的に盗まれたり偽造された場合、あらゆる情報が一挙に他人の手に渡るということです)

ジョーホール州のある村人は訴える

ジョーホール州Kulai近くにあるKelapa Sawi 村民はまるで追放された者たちかのように感じれずにはいられません。それはこの村の75人の家族がSARSの様子を見るために家庭隔離処置を受けているからです。この人たちはシンガポールの生鮮卸市場に出入りした人々の家族です。あるコーヒーショップのオーナーは語る、Kulaiの町人は彼をおかしな目で見て店をさける、と。「しかし我々の村人は日々の生活を普通にこなしている、それはパニックを起こす原因はないと皆知っているからです。」

別の村の村長は訴える、彼の村人がKulaiの町にボーリング場へ行ったら、身分証を見て出身地がわかったので拒否されたのですと。「こういった人々は生鮮市場へ出入りした人の家族ですが、検査結果なんのSARSの症状も示していないのです。」 別の人は、家庭隔離を受けている人全部をSARSの感染者のように扱う人がいる、と。

(Intraasia注:筆者がコラムで書いたように、現在のある面で冷静さを欠いた世論の中では、こういう”いけにえ”を作り出す行為は必ずや発生するでしょう)

トンカットアリ入りの米

スランゴール州は、バイオテクノロジーを利用した近々トンカットアリ米を市場に登場させる意向だと、農漁業委員会の議長が明らかにしました。現在州は専門家の協力を得て、トンカットアリを米に加えることの研究をしているところだとのことです。

国立図書館増築中

クアラルンプールにある国立図書館について国立図書館館長が説明する、「図書館は100万冊の蔵書と1000人分の座席と350人の職員を受け入れるように建設された。現在蔵書は160万冊、毎日の平均訪問者数は1500人、職員500人です、」 このため現在の建物の裏に別館を建設中で7月に完成する予定です。さらにTabunHajiSelangorBorn ビルの4階分を借りています。

図書館はオンラインサービスのE-Library User Education ポルタルを開発して開始しました。現在は英語版でマレーシア語版がもうすぐ追加されます。www.pum.my


4月29日
出入国管理本部からパスポートを盗み出した

ペナンの出入国管理庁Imigresen本部を空き巣が遅い、2冊の日本パスポートを含めて66冊の外国パスポートを盗み出しました。族はさらにビザや暫定許可に使うマルチ使用スティっカーも盗みました。これを明らかにした州Imigresenの長は、「パスポートは滞在延長の目的でImigresenに提出されていたものである。」 内部手引きによるのではないかとの質問に長官は、「調査は警察にまかせている。」 マルチ使用のスティッカーを悪用すれば非合法滞在を合法化できるように用いることができるとのことです。

SARSの最悪時期は終ったとWHO

バンコクで開かれるSARSに関するASEAN首脳サミットに出席する世界保健機構WHO の責任者は語った、「シンガポール、香港、カナダにおけるSARS発生の最悪期は過ぎたようだ、さらにベトナムはSARSを抑えた最初の国である。」と。 「しかし中国では政府の努力にも関わらず、SARSは広がっている。」

一方このサミットに出席するアブドラ副首相は、マレーシアがSARS感染を防ぐために一時実施した台湾、カナダ、香港からの旅行者に対する入国禁止措置を再度実施する考えはない、と。 「これらの国が出国者に行っている検査は十分なものである。」

(Intraasia注:マレーシアはまだ中国とベトナムからの旅行者入国に禁止措置を続けています。中国はともかくなぜまだベトナムが、そしてシンガポールはなぜ最初から全く規制措置対象にならなかったのか。純防疫観点だけでなく政治経済的観点なども入っているということですね。)

クチンの病院

サラワク州はクチンのサラワク綜合病院を出入り禁止処置にしました。「どうしても訪問したい者はあらかじめ病院長から許可を得ること。」 クチンでは別の精神病院で数人の患者に呼吸器官の症状がでたので日曜日から出入り禁止になっています。精神病院にいた老女患者がSARSの疑いをかけられて死亡しましたが、単なる肺炎による死亡だと、保健省副長官は確認しました。クチンでは大勢人が集まる集会などを開かないようにと、州政府はお知らせしています。

(Intraasia注:北京と同じようなことをしていますね。サラワク州では現時点ではまだ一人も感染の可能性の高い人も輸入感染者も出ていません。とにかくまず禁止や閉鎖措置をとるという当局の判断は、一般市民社会が ”持たされた恐怖感” の上に載った面もあるのでしょう。)

新型肺炎・重症急性呼吸器症候群SARSの状況

27日夜現在における公式発表の数字
患者
区分
新規に感染を
疑われている人
病院で隔離
されている人
感染した
可能性が高い人
死亡者 家で隔離して
観察中の人
人数3人34人6人2人728人


Economist に対する対応

雑誌The Economist がその掲載記事によってマレーシア政府指導者のイメージを汚した、だから我々はこの雑誌に対して処置をとらねばならない、とアブドラ副首相は語り、内務省が措置内容を検討中です。政府からの強い反発と批判に対しても雑誌社から何の公式な返事は受けていないと、語っています。


4月28日
ビントゥルに世界最大のLNG施設がオープンする

サラワク州のBintul で5月初旬に統合化液化天然ガス施設が公式オープンしますが、これは国策石油会社であるPetronasにとってもう一つの栄えある成果です。 1箇所では世界最大の液化天然ガスLNG生産施設だといわれるこの施設は、276ヘクタールに及びます。そこには3つのLNG工場があり、年間生産量は2300万トンです。

PetronasはこれまでにLNG生産ビジネスの分野で20年の経験があります。マレーシアの天然ガスプロジェクトが計画に上ったのは、Bintulの125Kmから275Km沖の海で天然ガス埋蔵が確認された1968年のことでした。マレーシアの石油資源を開発利用するために1974年にPetornas が設立されました。「LNGプロジェクトのおかげで我我は国のガス資源から利益を生み出せているのです。」

マレーシアの天然ガス埋蔵量の53%がサラワク州、半島部が38%、サバ州が9%を占めます。マレーシアは現在L液化天然ガスの輸出量では世界第3位にあり、世界のLNG輸出量の13%を記録しています。1位はインドネシアで2位がアルジェリアです。

(Intraasia注:サラワク州の石油と天然ガスの膨大な埋蔵と生産はマレーシアにとって金を生み出す鶏みたいですね)

SOCSO補償範囲が広がる

労働者の職業に起因するけがなどを保証する社会保障であるSOCSOは30年ぶりに新しいガイドラインを発表します。これによってこれまでSOCSO上は補償を認められなかった、職業によって引き起こされた能力障害と身体障害が認められることになります。一般的にこれまでのガイドラインでは職業起因の慢性病、急性喘息、皮膚病、神経障害、心臓病、肺の病気、糖尿病、などが補償対象になっていませんでした。「このガイドラインによって400人余りの政府に属する医師がSOCSO患者の職業病とけがを評価し補償クラスを決める際のてだすけになります。」

市庁がペットクリニック開設して去勢サービス

クアラルンプール市庁の獣医サービス部は動物クリニックを開設してもよいとの同意を得ました。このクリニックでは一般向けに、ペットの卵巣除去、去勢手術を適度な料金で行うことになります。Setapak地区に新しくオープンしたクリニックは市庁が場所と医療器具を提供し、獣医サービス部と動物虐待防止協会が医学面と獣医の提供をして運営しており、今月初めからすでに犬猫対象に120匹の手術を行いました。

昨年防止協会らが行ったキャンペーンでは320匹の犬が卵巣除去を受けましたが、この際手術費は補助を受けているので犬のオーナーはRM35払うだけでした。現在このクリニックでは手術費は最低RM50です。


4月27日
スポーツ文化を養うことがまず必要だ

青年スポーツ管理交換プログラムでマレーシア代表団9人が最近米国を訪れましたこの17日間のプログラムが1週間過ぎた時点で、マレーシアの青年スポーツ発展面では確実に再生が必要であるように思われます。イースター以来マレーシア代表団は高校、レスリング協会、少年少女クラブ、YMCAなどいくつかの団体を訪ねました。この訪れた団体は全ての年齢層、男女、所得層を対象にしており、草の根レベルでスポーツを様々な方法で奨励しています。彼らは一つの点で共通点があります、つまりスポーツに関して情熱を持って打ち込んでおり、知識があり有能だということです。

彼らの焦点は勝ち負けではなく、青年にスポーツ文化を養いスポーツを楽しませるということです。彼らには熱意を持ったボランティアがおり、熱心な両親、関心を払うコミュニティーが手を差し伸べています。子供たちをスポーツの輪の中に呼び込み、そしてその大きな資源の中から優れたものを探しだすのです。 マレーシアは明らかにこういったことに欠けている。

マレーシアの全国のスポーツ協会はいつも公的資金が得られないと文句を言っているが、アイオワ州ではスポーツ面で成功している学校、クラブ、カレッジで全面的に公的資金に依存しているようなところは全くない。そういったところはチケットの売上、会員のメンバー代、資金集め、先輩などからの集めた金で潤っている。

翻ってマレーシアを眺めると、各州のスポーツ面でのトップ、学校関係者はお偉方の相手で忙しく、光にあたろうとし批判から逃れている。スポ−ツ文化なしにマレーシアは才能もった者を新に見つけ出せないであろう。再興がまさに必要なのである。

(Intraasia注:これを書いたのは代表団の一員か同行記者かは明らかではありませんが、内容には多いに納得しますね。マレーシアには一般的な意味でのスポーツ文化はないです。草の根レベルでスポーツを楽しませるような土壌は育っていませんというか、育てようとしていません。政治家は愛国主義高揚のために時々かっこいい文句を述べ、ちょっとした機会には必ず政府の有力者がスポーツ記事に現れる。サッカーやバドミントンなどのごく一部のスポーツ、これも極めて男性に偏りますが、を除いて田舎でも皆が楽しんでいるようなスポーツ光景は見られません)

アセアンと日本など3カ国のSARSに関する会議

SARS問題に関する アセアン諸国に日本と中国と韓国が加わったASEAN+3国 の保険大臣特別会議がクアラルンプールで開催されました。各国から大臣以下合計200人ほどが参加したこの会議では、ASEAN+3 として共同の対処をとることを提案しています。
空港など国境となる場所で出国前の検査を実施、乗客が乗船・機している間にSARS症状を示したらどう扱うかを決める、SARS感染の影響を受けている国からやって来る人々を差別しないようなキャンペーンを支持する、参加国内では疑わしいケースに関して迅速に通知して追跡、隔離などを迅速に行えるようにする
これらの声明は29日にタイで開催されるASEAN+3国 のSARSに関する特別サミットに回されて確認を得ることになっています

新型肺炎・重症急性呼吸器症候群SARSの状況

25日夜現在における公式発表の数字
患者
区分
新規に感染を
疑われている人
病院で隔離
されている人
感染した
可能性が高い人
感染による
死亡者
家で隔離して
観察中の人
人数1人22人6人2人127人


TIMEプロバイダーの宣伝より

TIMEのブロードバンドはアップロードとダウンロードの速度が同じで、最高2Mbpsです。さらに良いのは、ワイヤレスLAN接続のための特別地点ではワイヤレス接続ができます。これは100%光ファイバーと集中メトロポリタンネットワークのおかげです。

(Intraasia注:しかしどこでも誰でもTIMEのサービスを受けられることにはならないのです。恵まれた地区だけですね)


4月26日
イバン語の聖書禁止問題に関して

15年前から使われていて最近禁止書に指定された(サラワク州先住民族の主要言語の一つである)イバン語で書かれたキリスト教の聖書Bup Kudus の禁止処置を直ちに撤廃すると、アブドラ副首相が発表しました。これはイバン語の聖書に使われている神を意味する単語がムスリムの使用する単語に似ているとイスラム発展庁が判断したため禁止されていたのです。「私が協会会議に諮問したところ、この単語は長い間イバン語話者の間で使われてきたものだとわかった。この単語がイバン語聖書内で使われているだけなので、禁止する理由はないと判断した。」と内務大臣兼務の副首相。

「我が国で入手できる宗教書は極端であってはいけない、他宗教とりわけイスラム教にの敏感な部分に触れないようにということを徹底させなければならない。」

(Intraasia注:自明のことですが、マレーシアはイスラム国家だということです。)

ダイビングEXPO

SARSの件は各方面に影響を与えているが、マレーシアのダイビング産業もその例外ではない。マレーシア初の全国的ダイビング展示会DiveX2003はまだ先11月のことだが、全力で準備にかかっている。クアラルンプールが初めて地元ダイビング産業を売り込み、地元に目を向けるようなダイビング展示会を開くのです。地元ダイビング業界を公式に代表するマレーシアスポーツダイビイング協会が、このDiveX2003の中心になっています。

SARS患者と接触したわけではないが家庭で隔離

(22日にこのページ掲載したように)シンガポール当局はPasirPanjang生鮮卸し市場で働く者が重症急性呼吸器症候群SARSに感染したと診断されたことを受けて、卸し市場を10日間閉鎖中ですが、この市場に配送などで出入りしていたまたは市場と商売しているマレーシア人63人が、マレーシア保健当局によって29日まで家庭で隔離状態に置かれました。保健大臣の発表では、マレーシア当局が掴んでいるマレーシア人の数は203人ですが、現時点で60数人の追跡ができたとのことです。残りの140人弱については、全国的に追跡する意向です。

またSARSに感染したしてないかの様子をみるために家庭で隔離されている家庭の子供が、通学しているとの報告が出ているので、省は調査するとしています。

一方ペナンの病院に隔離されたマレーシアの貨物航空会社のパイロットと接触した者の数は25人に増え(多分家庭でしょう)隔離に置かれました。「このパイロットはペナン病院に行く前に街のクリニックへ行っていたことがわかった(だから人数が増えた)。」と保健省幹部

(Intraasia注:コメントを書いたのですが、長くなってしまったので、最新の「今週のマレーシア」内での論に加えました。)

円とリンギットの両替え率

1万円を両替えすると RM312.3 入手します

KLIAエクスプレス電車乗客の減少

KLIA空港とクアラルンプールを結ぶKLIAEkspresはSARSの影響で外国人旅行者の激減を受けて、乗客数が減っています。KLIAEkspresの運行会社社長は、現在の平均日乗客数は3800人で、これはSARS問題発生以前の5000人から落ち込んでおり、3000人を割ったらEkspresの便を削るかもしれないと。ただ普通便であるTransitは日平均2000人で以前と変わりないとのことです。


4月25日
シャリア判事に女性はまだありえない

シャリア法務庁に勤務する女性シャリア係官は1人としてシャリア法廷(イスラム法廷)の判事に任命されていないが、それは彼女たちが資格に欠けるからであると、内閣庁の担当大臣が述べました。彼女たちを判事に任命するのは短期間ではできない、彼女たちは最近係官に任命されたばかりで判事としての資格がまだない、と。これは政府の提案するシャリア判事に女性を任命する件にコメントしたものです。
この提案には賛否の混じった考え、反応が湧きあがったとのことです。

(Intraasia注:非ムスリム層の一般的捉え方からいえば、女性シャリア判事が生まれることがあれば画期的なことのように思えますね)

Al Arqam運動の復興には十分監視している

約10年前に国家から正式に禁止されたAl Arqam運動が復興しかけている件に関して、復興を図っている前Al Arqam運動のメンバーに国内治安方ISAを適用して逮捕することは、現在のところまだ検討してないと副首相が述べています。イスラム発展庁JAKIMは引き続きAl Arqam運動を見張って行くとのことです。「我々はJAKIMの観察に基づいて適当な措置をとります。」 「政府は彼らの活動に注意を払っています。政府の立場はよく知られたように(逸脱した運動である)Al Arqamは禁止しているということです。」

(Intraasia注:Al Arqam運動は非容認のイスラム運動で、10年ほど前マレーシア各地で盛んに活動していました。イスラム教から逸脱していると全面的に禁止され、当時多くの拘束者がでました)

AIM2003年が近づいている

(マレーシア音楽界の最高のイベント・授賞式である)音楽産業賞MIA2003年がもうすぐ開催されます。疑う者のいないポップ女王であるシティヌルハリザは、(今回も多くの分野)6分野でノミネートされています。ベストボーカル、ベストエスニックポップアルバム、ベストポップアルバム、ベスト音楽アレンジ、年間ベスト曲などです。

彼女は先月ジャカルタを訪れて、アルバムEMASを発表しました、「この数年インドネシアでアルバムを発表しなかったので、その地でファンに合えて大変うれしかった。」と彼女は語る。いつかインドネシアで大きなコンサートを開きたいとのことです。

貨物便のパイロットがSARS感染の疑い

最近香港からのフライトから戻ったマレーシアの貨物航空会社のパイロットがSARSに感染した疑いで、ペナン病院に隔離入院されましたと、保健省が発表。このパイロットはクアラルンプールの人でペナンのホテルにチェックインしましたが、当局はこのパイロットと接触があった見られる乗務員4人とホテルの客5人を特定することに成功し、この9人を様子観察のために隔離しました。このホテル客5人のうち2人は日本人です。

このホテルは200人余り客と100人ほどの従業員に問診を行い、このパイロットが滞在したフロアを封鎖したとのことです。

(Intraasia注:どの程度の接触か知りませんが、疑いある患者がまだごくごく少ないからこうした追跡ができるのでしょう。隔離された9人はもちろん観察見のためです)


4月24日
シンガポールから陸路入国者へのSARS問診に関して

ジョーホールとシンガポール間の橋Causewayを通して、シンガポールでSARS感染した疑いのあるマレーシア人が帰国を許された可能性があるとして、保健省は抜き打ち検査を行う意向です。保健省副長官は、新に疑いのあるケース5人と保留中の1人の内、シンガポールでSARSの症状を示していた記録のある2人が、シンガポール当局によって帰国を認められた、と語っています。1人はケダー州のトラック運転手で、4月17日までシンガポール間とを配送していた、12日に症状を示しだし、今はアロースターの病院に入院しているとのことです。

現在当局はこれら2人の家族、同僚など接触あった人たちの追跡調査中です。また別の件で、国内の複数の病院からの疑いある患者の報告が遅れていることに関して、その理由に疑いある患者が伝統的治療法をまず受けていたではないかとの質問に、副長官は、「もしそうであれば伝統的治療師はまず自身を防御すべきである。」

マレーシア語紙は独自の調査を伝える、シンガポールのWoodlands国境検問所を通過してマレーシアに入国する者たちの多くは、特に医療問診も受けていない、シンガポールの健康当局はSARSのガイドランを説明するパンフレットを配布していないと、揶揄しています。さらに第2連絡橋のあるシンガポールTuas検問所でも状況は同じであると、同紙は伝える。ただシンガポールは現在体温自動検査装置を、両検問所に設置中のようでもあるとのこと。一方Causewayのマレーシア側検問所では100人の医療スタッフが1日3交代で入国帰国してくる人々の審査にあたっているそうです。

スランゴール州のビール広告に関するガイドライン

スランゴール州政府は州内の飲食店に適用する酒類の広告看板に関するガイドラインを発表しました。この新ガイドランでは:

屋台商売人らは現在その屋台の看板につけているビール広告の部分を消して、そこに自分の屋台の広告する字でも書けばいいと考えています。

(Intraasia注:この影響を受けるのはほとんどが華人の飲食業者ですが、彼らの店と屋台に一般的なのがその看板やメニュー兼看板にビール広告を載せていることです。スランゴール州は以前からこれをよくないとして、なくそうとしていましたが、この新ガイドラインが発表されたようです。)

いわゆるProton Cityの自動車工場

国産自動車メーカーのProton社は、今年年末までにProtonが独自に開発したエンジンを積載した新型車を発売することを予定していると、同社社長は明らかにしています。Proton社はTanjungMalimに建設中の新工場が7割がた完成しており、今年末には生産を開始する予定です。

ペナンの観光旅行産業は大打撃を受けている

ペナンでは旅行・観光産業が州の2番目の収入源ですが、SARSによって業界は甚大なる影響を受けているとのことです。一番影響を受け入ているのは旅行代理店のようです。これは中国を訪問したある旅行代理店のマネージャーがSARS感染で死亡した後ではなおさらです。州観光委員会の議長は、州内のホテルの満室率は、3月55%、4月1週目48%で、2週目が41%であったが、4月3週目には29%にまでも下がっていると、語っています。


4月23日
ゴム農園労働者に最低賃金保証

ゴムプランテーション農園で働く農園労働者は農園主との間に歴史的合意を結ぶことに成功しました。プランテーション労働者全国組合と(雇用者側である)農産物生産者協会の間でなされたこの合意の下で、組合員58000人は賃金の最低月額 RM350を保障されることになります。この合意書は今年1月発効で2005年まで有効です。

これまで農園労働者はその採取した生ゴム量だけに基づくことになっていました。この新合意書によって労働者は賃金が8%から12%ほど増加することになります。労使の間でのこの交渉は長年かかっており、最低賃金保証を得るのは40年来の懸案でした。組合の書記長は語る、低生産のゴム農園の労働者にとってこの合意は取り分け意味がある、と。「ゴム農園の木々が若くてゴム相場が高ければ、労働者はRM1000得ることも可能だが、低産出のゴム園の労働者の賃金はごく低くなる。」

雇用者側の会長は、この合意は非組合員にも適用されるだろうとしています。「直接間接に益を得る農園労働者は8万人ほどであろう。」 人的資源大臣は説明する、「この最低賃金は雨などのためにその月の賃金が基準のRM350に満たなかったゴム採取労働者だけに適用される。だから労働者は仕事に出てこなければなりません。」

(Intraasia注:生ゴムはかつてのマレーシアの主要産物でしたが今では脚光をほとんど浴びません。ゴムプランテーション農園は農園内に提供された集団住宅に居住する労働者に全面的に依存しています。その多数派はインド人です。最低賃金額の350に注目して下さい。都会や町でこの額でまともな生活することは不可能ですね。しかし繁栄するマレーシア社会にも今尚こういう低賃金労働者が存在する事実を知っていただきたいものです)

シンガポール向け野菜は別の卸し市場へ送ってもよい

卸し市場で働くシンガポール人がSARS感染した疑いのために、シンガポール当局はその卸し市場を10日間禁止ししましたが、その生鮮市場以外の卸し市場へは、マレーシア産の野菜を送ってもよいと決定通知したので、マレーシアの野菜卸し業者はほっとしています。

醜いマレーシア人

ショッピングセンターの地下駐車場である日曜日のこと、我々家族は私のダウン症候群の兄(弟)を手助けしながらストレスに満ちた時を経験した。彼は車からエレベータまで歩かなければならない。駐車場を通行する車は次ぎから次ぎとやって来て停車しようとしないから我々は渡れない。ついに1台の車が停車したが、彼は兄(弟)が歩く早さにしびれをきらして我々に向けて警笛をならした。

さらに悪いことにエレベータ付近は駐車禁止地帯にもかかわらずたくさんの車がエレベータに至近で駐車している、これによって我々はエレベータに近づけないのです。この間我々は困惑して歩こうとしない兄(弟)を慰めようとしなければならなかった。

マレーシア人の中には、ショッピングセンター、ビルなどでエレベータを待つ時、上り方向と下り方向の両方のボタンを同時に押す人がいること知っているでしょ?と友人は私のこの経験に驚かない。「どうして彼らは上へ行くなら上方向だけのように適当なボタンを押さないのだろう?」
「自動車運転しながら携帯電話で会話。母親は小さな子供に道路端や歩道脇で衆人の目の中で立小便させたがる。他人の家を訪問しているとき小さな子供がそこの家の物を壊したりしても母親は子供をいさめない。」 

別の友人はいくつかの上場企業の株主総会で起こっていることに愕然として言う、「株主総会担当の会社幹部なら誰でもいいから聞いてごらんなさい。その人は言うでしょう、一番の問題は株主たちが論議したいとか決議したいということではなく、食べ物が用意された時混乱が起きないようにすることです。」

(Intraasia注:これはマレーシア人の寄稿記事から抜粋したものです。上記の描写に私は全く驚きません、どの状況も日常ごく当たり前に見ていますから。身障者が道を渡れないのはどの道路でも同じであり、このダウン症候群の人がのろのろすることに対して警笛をならす行為はもっともありそうです。エレベータの両ボタン押し、これは毎日見ています。食に対する意地汚さ、これはオープンハウスに参加すれば誰でも感じるでしょう。ショッピングセンターで我こそ出入り口近くに駐車しようと、他人の不都合お構いなしに出入り口を塞いで駐車してあるのは、どこの駐車場でも日常現象です。いうまでもなくこれもマレーシア人の一面であり、全てではありません)


4月22日
シンガポール当局の生鮮市場閉鎖がマレーシア野菜の輸出に大影響

シンガポール当局はPasirPanjang生鮮卸し市場で働く者が重症急性呼吸器症候群SARSに感染したと最近診断されたことを受けて、マレーシアからの野菜輸送に暫定的ストップを命じました。シンガポールの担当大臣はマレーシア当局には、卸し市場の10日間停止をすでに通知したと語っています。この生鮮市場に向かうマレーシア産の野菜はシンガポール入国を認めないとのことです。

シンガポールの農業畜産当局と出入国当局はジョーホールバルからシンガポールにつながるCausewayで、野菜を運び込む車の運転手と配達員を全て健康問診するとしています。シンガポールの輸入野菜の7割はこの生鮮卸し市場で売買されるそうです。

一方マレーシアの野菜輸出業者はシンガポールに送れなくなった野菜をどう処分するか困惑しています。マレーシア野菜農業家協会の会長は、例えシンガポールの他輸入者、スーパーなど、が輸入量をふやしても、輸出しきれない量はたいへん多いと、語っています。

マラヤ鉄道のシンガポール線乗客の大幅減少

マラヤ鉄道(マレー鉄道)のシンガポールとを結ぶ便の乗客数が、SARS発生によって4割も落ち込んでいると、マラヤ鉄道本社の幹部が明らかにしています。通常なら1週間に約4000人の乗客が鉄道でシンガポールに入国し、約3400人がマレーシアに入国してくるが、最近はぐっと落ち込んでいる、と。特にシンガポールからマレーシアに入る乗客数の減少が大きい。

マラヤ鉄道の社長は、シンガポールとを結ぶ列車の2便を暫定的に停止するような提案書を運輸省に提出しました。「鉄道は運輸省から許可を得なければキャンセルできないのです。マレーシア航空のように簡単にキャンセルできません。」 シンガポール国境駅とタイ国境駅では保健省の係官が乗客の問診をしていると語っています。

キャメロンハイランドの病死者はSARSとは関係なかったがペナンで死者

先週キャメロンハイランドの男性が死亡したがその死因はSARSに関連するものではないと、保健省副長官が確認しました。これは死者の肺を調べた死亡解剖の結果に基づいたものです。この患者は呼吸困難に陥ってからイポーの病院に転送されたとのことです。
現在SARS感染の高いと見られている6人は、半分は中国へ旅行したもので、残り半分はシンガポールへ行ってきた者だとのことです。

一方ペナンの中央病院の入院していたSARS感染の可能性の高い患者が死亡しました。この人は旅行者のマネージャーで3月中旬中国に1週間滞在しており、そこでSARSに感染したと見られています。当局は遺体をクアラルンプールに送って解剖して死因を確定します。

今年の経済成長予測を見直す必要

経済成長に拍車をかけるための経済刺激プログラムがもうすぐ決定されると副首相が、国内企業トップら120人との会談後述べています。イラク戦争とSARSの影響を受けて今年の経済成長予測4.5%は見なおす必要あるかの質問に副首相は、「それは避けられないだろう。これは我々が特別に考慮しなければならないことだ。起こっていることは我々のコントロールできる範囲を超えている、我々は調整する必要がある。」
「外国からの投資者は投資を取り消すのでなく恐らく遅らせるのでしょう。」と副首相は答えています。

多くのエコノミストは経済刺激プログラムの中で、公定歩合の切り下げを予想しています。


4月21日
SARS予防に使うマスク

マレーシアはSARSに感染する可能性において比較的安全な国だから、大衆はある特定の状況下だけにマスクを着用すればいいのですと、保健大臣。「SARSに感染した可能性の高い6人の場合、すべて香港か中国から輸入されたケースです。マレーシア国内での感染率は低いのです。」

マスクの販売店は値上げしないようにと、大臣は警告しています。「N95タイプのマスクはこれまでRM5だったが、大衆の心配を逆手にとって1個RM40もの値段で売っているケースがある。」 一方国内取引と消費者省大臣は、マスクの品不足にならないように政府は気をつけています、現在のところ省はマスク不足の知らせをまったく受けていません、と語っています。

保健省副長官は、国内の病院はSARS感染の疑いで隔離している患者に関しては省に通知する責任がある、「患者がSARSであろうとなかろうとであり、我々を驚かさないようにしなさい。」

重症急性呼吸器症候群SARSの状況

19日夜現在における公式発表の数字
患者
区分
新規に感染を
疑われている人
病院で隔離
されている人
感染した
可能性が高い人
死亡者 家で隔離して
観察中の人
人数2人19人6人1人17人


韓国車KIAは販売数を伸ばしている

韓国車KIAのマレーシアでの販売権を持つNazaグループの社長は、「我々(Kia車)は現在非国産車では、Toyota, Nissanに次いで第3位です。Kia車の販売数は2001年の5000台弱から2002年は7000台という大幅に増えました。取り分けサバ州サラワク州では商業バンが好調で売り上げ台数は多いです。」 同社は今年18000台の販売を期待しているとのことです、「その中で今年後半に発売するNazaブランドのMPV車が5000台は見込めるであろう。」
同社はケダー州に自社で(ノックダウン車を)組みたてる工場を建設中で、2004年に完成予定です。

(Intraasia注:この数年よく見かけるようになった韓国車KIAです。販売台数ではHondaより多いという事なんでしょうか)

海カメの聖域

トレンガヌ州のKertehにあるMa'Daerah海岸はグリーンウミガメの産卵地として知られており、この地をウミガメの聖域として法定するように、近々州政府に報告書を提出する予定です。報告書を出すMa'Daerah海岸の運営委員会によれば、海岸1.7Kmとその周辺60ヘクタールが聖域となることを期待しています、と。この地にはすでにウミガメ聖域センターが98年以来ありますが、地区は法定化されていません。「法定化されれば、法的効力によって、(半島部でこれまで唯一のウミガメ聖域である)ランタウパンジャンのミスを繰り返さないように地域を守れる。聖域の近くに宿泊所やレストランの建設を認めません。」
Ma'Daerah海岸では昨年、グリーンウミガメの産卵が302回ありました。


4月20日
ポーランドから戦車購入する契約が成立

ポーランドがマレーシアに戦車を売る交渉は13年かかりました。ポーランド政府と軍事産業が待ち望んだ日は今年4月11日にやってきて、総額RM14億に達する商談の署名式がクアラルンプールで行われました。マレーシアが購入するのは48台の攻撃戦車と14台の支援車です。さらに画期的なとはポーランドにとってアジア地区への最初の武器商売できたことです。マレーシアにとって画期的なことは、攻撃戦車を始めて入手することです。

ポーランドの国防大臣はクアラルンプールで語った、「これはマレーシアが必要とする契約でもあった。ポーランド政府と製造社は確かに満足しています。」 マレーシア国防大臣によれば、戦車のマレーシアへの引渡しは2006年と2007年で、この武器交易の支払い期間は2010年ぐらいまでかかるとのことです。

クアラルンプール映画祭終る

第16回クアラルンプール映画祭の最終日に 最優秀映画に KL Menerit が選ばれました。この映画はさらに最優秀監督賞、最優秀男優賞(Rosyam Nor)など5つの賞もとりました。いくつかの賞を独占するのではないかと予想されていた(国が製作した)Embunは、最優秀女優賞などを授賞しました。 映画祭の閉会式は公営テレビTV1局で生中継されました。

審査長は、「今回の映画祭の出展映画水準は期待されたほどではなかった。 KL Meneritの監督に弱点はあったが俳優の演技でそれはカバーされた。」と語っています。

(Intraasia注:国内での最も権威ある映画祭だそうで、マレーシア映画つまりマレー映画の水準と動向を知るには役に立つでしょう。筆者はこの映画は公開された2年前にシネマで見ていますが、それほど印象に残る映画ではなかったと記憶しています。今でもVCDの形で売られているでしょうから興味ある方はご覧になってみるのもいいと思いますよ)

マレーシア人学生に奨学金提供のある日本の大学

日本の東北地方にある青森中央学院大学は今年総額RM50万に及ぶ奨学金を提供することを決定しました。これは同大学の経営法学部に学ぶ意向の我が国(マレーシアのこと)学生を対象にしてです。奨学金は学生1人当り年間64万円で6人分用意されています。これによって学費の面では学生の負担は軽減されます。同大学のスポークスマンによれば、対象学生は独立中華中学6年を終えたものまたは中学5年課程を修了した学生で、学院で1年間の予備教育を受けることで、高等教育前の12年間教育に満たすことになります。
同大学には現在外国人学生が150人在籍しており、内マレーシア人学生は30人(男女半々に近い)です。

(Intraasia注:こういう記事はもっぱら華語新聞だけに現れるものです)


4月19日
アンワル元副首相の別の裁判で控訴棄却

(元副首相のアヌワルと彼の養子弟が当時のアンワル家の運転手に男色行為を行ったという罪は高裁で2人はすでに有罪の判決を受けていますが)この判決に不服として控訴裁判所に2人は控訴していましたが、裁判所はこれを棄却しました。控訴裁判所判事はさらに養子弟が認められていた刑の執行保留処置を取り下げ、彼は直ちにカジャンの刑務所に収容されて6年の懲役を務め始めました。

アンワル被告の弁護団の出した両被告に対する暫定執行保留処置申請も裁判所は却下し、正式な申請書が必要であるとしています。弁護団は連邦裁判所に上訴したと説明しています。控訴裁判所で判決後、アンワル被告は被告席で立ちあがって、「勇気のない裁判官ども」と叫びました。

(Intraasia注:英語紙は中程度のべた記事で、コメント抜きでこれを報道しています。華語紙は裁判所前の写真を含めてもう少し大きく報道しています。いうまでもなくこの裁判は極めて政治的な裁判ですので、主流マスコミは控えめな報道となるでしょう。アンワルは現在別の確定罪状によって服役中で、この刑の終了後男色行為の有罪刑に服することになります。4月中旬現在の服役が3分の2終了したので、通常なら保釈となるはずだと、アンワル支持派はインターネットなどで訴えていましたが、今のところ保釈は認められていません)

一時帰国したマハティール首相の米国批判

与党UMNOの最高会議に出席するため、2ヶ月の休暇中で日本など海外に滞在していたマハティール首相が一時帰国しました。国営通信社Bernamaとのインタビューで首相は語る、「米英はイラク破壊の方法を知っていた。だから彼らはイラクの復興方法を知らなければならない。マレーシアはイラク経済の復興に加わらないが、食料や医薬品などの援助品を供給します、それに多少のビジネスも含まれるかもしれない。」

米国のシリアに対する非難に関して首相は、「米国らはテロリストを攻撃できない。だから彼らはこういったイスラム国を攻撃する、そうすればイスラム国は怖くなってテロリストがその支持を得たり保護を求めたりできないようになる。」

重症急性呼吸器症候群SARSの状況

17日夜現在における公式発表の数字
患者
区分
新規に感染を
疑われている人
病院で隔離
されている人
感染した
可能性が高い人
死亡者 家で隔離して
観察中の人
人数3人23人6人1人17人


運輸省が調査して満足した時点でモノレールは開通できます

開通が長らく待たれている、クアラルンプールのモノレールKL Monorail の運行会社は運輸省からの許可を待っているところです。運輸省の政務次官によれば、レールを使用した公共輸送機間はずべて運輸省の担当部からの許可を得ることが必要であり、「運輸省の長官はあらゆる技術観点から調べなければならない、その結果満足すれば運輸大臣に開通の勧告をすることになっている。」 「大臣がその報告に満足すれば、そこで始めて輸送機間は一般オープンすることができます。」 と説明しています。


4月18日
マレーシア映画祭の観衆出足は低調

国産映画産業の最高の発表の場であるとうたう、第16回マレーシア映画祭が2日間の日程でクアラルンプールのPWTCで始まりましたが、会場は半分ほどしか埋まらず観衆の集まりは鈍いものでした。「誰もこの催しを知らないかのように思える。公告宣伝が不充分なのか、映画祭がその存在価値を失ったのかもしれない。これはマレーシア映画の水準も反映している。」と監督製作者は語る。

今年の映画祭には14本の映画、25本のテレビドラマ、37本の短編映画、8本のアニメ映画などが出展されています。国家映画公社はいくつかの国産映画と参考出品である外国映画数本を一般公開しています。

特別審査員賞が5本の映画に授与され、その1本が(国が製作した)Embunがその愛国テーマで授賞しました、その他4本はアニメのPutih、GerakKahs 2、Lagi-Lagi Senarioなどです。 

ブロードバンド接続

(国内のほぼ唯一のブロードバンド接続プロバイダーである)TMnetの親会社Telelomによれば、現在ブロードバンド接続のためのポートは合計10万ポートであり、これを今年中に30万ポートに増やしたいとのことです。現在ブロードバンド接続をしているユーザーは35000契約者ほどで、その大部分は首都圏とペナンとジョーホール州に偏っています。「現在のところブロードバンド接続サービスは都市部だけに的を絞っています。」

3カ国からの入国制限を取り下げる

重症急性呼吸器症候群SARSの発生が多い国・地域3ヶ国:香港、台湾、カナダ からやって来る観光など通常訪問入国者に対して入国制限を設けていたのですが、政府はこの制限措置を直ちに取り下げると発表しました。しかし中国とベトナムからの訪問者に対するマレーシア入国制限措置は据え置きます。

この理由は制限を設けた国の中には、出国者に対して効果的な検査法を実施している国があるからだと、副首相は説明しています。「中国とベトナムに関しては、旅行者がマレーシアに向けて出国する前の検査を強化するようにという要請が行われています。」

国内取引と消費者省の発する公告から

海賊版ソフトウエアーと無許可ソフトウエア−をまだ使用している会社に対する警告
2002年8月に開始した 違法ソフト取締りによって、これまで14000社ほどに対して、国内取引と消費者省はビジネスにおいて違法ソフトを使用しないようにという警告を出しました。しかしいまだに違法ソフトをそのビジネスで使用している会社がたくさんあることに省は気がついています。これらの負の態度はマレーシアの受ける評価とイメージに否定的な面を与えています。

この5月5日を覚えておきなさい。この日から不謹慎な会社を根絶するために省は集中取締りキャンペーンを再開します。省は抜き打ち検査などを実施します。

円とリンギットの両替え率

1万円を両替えすると RM313.5 入手します。


4月17日
バグダットのマレーシア大使館

バグダットにあるマレーシア大使館(現在大使館員らはアンマンに避難中)をイラク市民の略奪者らが襲いましたが、警備のイラク人保安係員3人が追い払いました。3人は自動小銃で武装しており、略奪者らに立ち去るように伝えたが聞き入れられなかった、その時近所の者たちも銃を持ってかけつけて来た、とマレーシア人ジャーナリストグループに語りました。

重症急性呼吸器症候群SARS

重症急性呼吸器症候群SARSに感染した可能性の高い人のグループがさらに1人増え、合計6人になりました、と保健副大臣の発表です。この女性は4月初めに1週間ほどシンガポールを訪れたとのことで、ペナン病院に収容されました。この女性はマレーシアに戻る以前にシンガポールですでに咳などの症状を示していたのになぜマレーシア入国を認められたのかを、保健省は調査するといっています。

一方運輸大臣は、SARS感染広がり国からやって来る乗客は、その国で搭乗前に航空会社によって監視が行われ、マレーシア到着時に保健係官によって検査が行われる、と説明しています。この過程では熱や咳などがないかを乗客に尋ねることになっています。KLIA空港はこの6週間で、総乗客数が27%ほど落ち込んでいるとのことです。

SARSに関する”情報”がパラノイアを作り出している

(Star紙の)編集部には毎日数え切れないほどのSARSに関する”情報”がもたらされます。そのすべてが正確だと言い張っており、それに対して一々反駁することは不可能です。こういったうわさを信じる、なぜなら当局の信頼性と確証性を疑うからだというマレーシア人が大勢いることでしょう。そういった人々は、マレーシア保健省は真の状況を隠そうとしている、マレーシアの状況は報道されているよりもっと悪いと信じている、と考えています。しかしこういったうわさ撒き散らし人は、知らず知らずに更なる害を巻き起こすのです。経済的困難に付け加えて、彼らはパラノイアを作り出しています。

3月の初めSARSがシンガポールに広がり出した頃、ジャーナリストがマレーシアにおける感染者の可能性の情報を取ろうとしてもたいへん困難でした。保健省は否定の姿勢を崩さず、間違った安全措置だとの認識を持っていた、ように見えます。3月中旬頃まで、我々ジャーナリストは、マレーシアにはSARSの疑いある件はない、死亡者も出てないと言われていました。しかし疑いある件の数は増加しているように思えました。

その後副首相のSARSに関する情報隠しは見逃せないなどといった発言などがあり、多くの官僚はこの病気の重大さに気がついたようです。その後はメディアはSARSの情報収拾は困難ではありません。保健大臣を含めてごく限られた役人しか、SARSに関する情報の公表を許されていないので、情報収集はたやすいのです。

SARSに関するうわさを信じないように

保健省は一般大衆に対して、SARSに関するうわさを信じないようにと呼びかけています。また、内閣庁からSARSに関する情報を得たとのうわさが巻き起こっているが、電子メールや携帯電話のメッセージサービスを内閣庁が発信することはないと、内閣庁が否定の声明を出しました。

(Intraasia注:うわさがすぐ広がりやすく、それを信じやすいマレーシア国民ですので、SARSのような病気の場合はこれからも数々のうわさが流れることでしょう。これには前例がいくつもあり、例えば数年前のニッパウイルス、手足口病広がりなど時には根拠のないうわさが広がったものです。なぜマレーシア国民はこういったうわさを信じやすいか、それはマレーシアの社会意識、政治構造、為政者のあり方といった根底に結び付きますから、単にうわさ撒き散らしを批判してことが片付くものではないでしょう。)


4月16日
重症急性呼吸器症候群SARSの状況

14日夜現在における公式発表の数字
患者
区分
新規に感染を
疑われている人
病院で隔離
されている人
感染した
可能性が高い人
死亡者 家で隔離して
観察中の人
人数5人37人5人1人13人

その国で重症急性呼吸器症候群SARSの感染が起こっている国と感染者が“輸入”された国とを区別するようなもっと良い明確な定義を、世界保健機構WHOは生み出して欲しい、とマレーシアは望んでいます。「地元で患者がたった1人だけ発生した国をSARSに影響を受けている国のリストに載せられるような情況にならない、そんな分類システムに向上させることを、我々はWHOに切望します。」とマレーシアの保健大臣は語っています。

マラッカが市に格上げされた

マラッカが正式に歴史的都市として宣言されました。式典で、マラッカ州元首が、マラッカがこれまでの一般自治体の地位から”市”の地位に格上げを宣言し、2万人ほどの市民がAyerKerohに集まってその歴史的都市宣言を祝いました。

イラク戦争取材に派遣されたマレーシア人ジャーナリスト

マレーシアのメディアが共同してイラク戦争取材に派遣している共同メディアチームの中にマレーシアに早急に帰国したい者がでているとのことで、チームリーダーにその要求がつき付けられていると、アブドラ副首相が明らかにしました。「もし彼らが恐怖感を持ち報道への強い関心を失えば、我我は彼らに何を期待し得よう?」と副首相。 「イラクの状況は通常ではない、チームリーダーは要求を考慮すべきだ。」 現在6人のジャーナリストがバクダットに、2人がアンマンにいるとのことです。

(Intraasia注:なんでもこの共同メディア特派員グループは政府の協力で現地に派遣されたそうで、いかにもマレーシアらしい行動なだと思いました。西側諸国の多くのフリージャーナリストは危険覚悟で自費で渡っているのに、政府のおぜん立てで現地に行きながら怖いから帰りたいとはなあ )

おことわり

3月16日から4月15日まで1ヶ月間に渡ってマレーシアを完全に離れていましたので、その期間中の記事は掲載できませんでした。