◆MOSS音源 その1

◆MOSS音源って?
 MOSS音源はKORGから出た、今まで主流だったのPCM音源とはまったく違う、DSP方式で音色を生み出す音源方式です。MOSS音源の代表的なものはProphecy、Z1、そしてTrinityやTRITONにもボードとして搭載され、最近では応用機としてElectribiシリーズなどがあります。
 DSPを使ったこの手の音源は他社にもあり、CLAVIA NordLead、Roland JP-8000などが有名ですが、MOSS音源は少し趣向が違います。DSPシンセには大きく2つの種類があります。1つは先に出てきたNordLead、JP-8000、Virusなどの“バーチャル・アナログ・シンセ系”で、アナログ・シンセの方式を掌握しつつも、中身は最新のデジタル技術の結晶であり、伝統的なシンセの音づくりを抜群の安定性で楽しむことが出来ます。もう一つがYAMAHAのVL、VPなどに代表される“モデリング・シンセシス系”です。この方式では生楽器の構造に着目し、例えば管楽器なら、金管か木管か?胴の長さは?リードの形状は?・・のようなパラメーターをDSPでシュミレーションする事で音色を構成します。こう考えると“バーチャル・アナログ・シンセ系”であっても、要は「アナログシンセをシュミレーションしている」と言えますね。
 さてMOSS音源に話は戻ります。MOSSの場合はこれら2種類のDSP音源の特徴を1つにまとめてあります。“シンセらしい音を作るアルゴリズム”と“生楽器を模倣するためのアルゴリズム”両方を兼ね備えているのです。1台で主流2種類の方式を楽しめる・・コレは結構美味しいシンセですね。
 で、あまり知られていないようですが、MOSS音源はこの画期的なオシレータに加え、サブ・オシレーターとノイズ・オシレーター、4つのEGとアンプ用のEG、4つのLFOを持ち、X-Y PADなどの各種コントローラーやエフェクトなどを縦横無尽にルーティング出来ます。そう!佐々木が好きなOberheimの永遠の最強アナログ・シンセ、Matrix-12のような、マトリクス・モジュレーションに近い(あるいはそれ以上の)柔軟な構成を持っているのです(なんで、ここん所を全面に押さないのだっ!KORGはっ!)。ねっ?ねっ?強力でしょ?そりゃシンセジャンキーなら惚れ込むわいな!なぁ!なぁ!
・・・気を取り直して・・・。細かな能力は後々に回すとして、今回はProphecyとZ1の構成図を表記して見ましょう。


◆Prophecyのプログラム構造


◆Z1のプログラム構造

基本的には同じような構造ですが、若干の変更がなされています。
1、ProphecyにあったWave Shape Sectionは、Z1ではOscillator Section内に整理され、物理モデルなどのオシレータ・モードでは使えなくなっている。
2、ProphecyにあったPitch EGは削除された(もちろんZ1では他のEGで対応できるためと予想される)。
3、Z1ではフィルターモードに、新しく2バンドパスが加わった。
4、Z1ではエフェクト・セクションが大幅にパワーアップしている。
などです。

細かな仕様内容などは、これからじっくりと解説していきますので、ゆっくりとお待ちくださいませ(笑)。
次号へつづく・・・・

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